正解:エ
各選択肢の解説
ア社内の対応手順書を検索し、その内容を回答の材料に加えられること。
誤り。これはRAGによる知識連携です。手順書に沿った対応案を作らせたいときには役立ちますが、 検索して加えるのは文書の知識です。画像そのものを読めるかどうかとは別の話で、 RAGを足しても画像を入力にできるようにはなりません。
イ出力のばらつきを抑え、同じ画像には毎回同じ要約を返せること。
誤り。これはランダム性の制御です。出力の揺れ幅を調整するもので、 何を入力として受け付けられるかは変わりません。画像を読めないAIで揺れを抑えても、 要約の材料が無いままです。
ウ指示文に「画像の内容を読み取ること」と書けば、文章専用のAIでも読めること。
誤り。プロンプトエンジニアリングで変えられるのは、渡した入力をどう扱わせるかです。 AIが扱えない種類のデータを、指示の書き方で扱えるようにはできません。 能力の有無と、指示の工夫を分けて考えます。
エ文章だけでなく、画像も入力として受け取り、その内容を扱えること。
正解。マルチモーダルAIです。文章・画像・音声など複数の種類のデータを扱えるので、 スクリーンショットを書き起こさずにそのまま渡し、表示内容をまとめさせられます。
理解を深めるために
目と耳を持ったAIかどうか
文章しか読めない担当者に写真を渡しても、「何が写っているか」は分かりません。 どれだけ丁寧に頼んでも、読めないものは読めません。 マルチモーダルAIは、文章に加えて画像や音声といった複数の種類のデータを扱えるAIです。 警告画面のスクリーンショットを渡せば、表示されている文言や状況をもとに要点をまとめられます。
なぜ能力の問題として切り分けるのか
生成AIの使い方を考えるときは、次の2つを分けると迷いにくくなります。
- 何を入力として受け取れるか(能力): マルチモーダルかどうかで決まる
- 受け取った入力をどう扱わせるか(使い方): 指示文の工夫、参照する文書、出力の揺れ幅で調整する
この場面の課題は前者です。後者の工夫は、画像を受け取れるAIを選んだうえで効いてきます。
なお、スクリーンショットには、意図せず社内の情報が写り込むことがあります。 画像をそのまま渡せるのは便利な反面、渡す前に写っているものを確かめる手間は残ります。
混同しやすいものとの違い
| 用語 | 何を変えるか | 画像を読めるようになるか |
|---|---|---|
| マルチモーダルAI | 扱えるデータの種類 | なる |
| RAGによる知識連携 | 回答の材料(外部の文書) | ならない |
| ランダム性の制御 | 出力の揺れ幅 | ならない |
| プロンプトエンジニアリング | 指示の書き方 | ならない |
試験では「入力の種類が文章以外か」を先に見ます。写真・図・音声を直接渡す場面なら、 指示や設定の工夫より先に、マルチモーダルかどうかが問われています。