問題 41★★☆

情報セキュリティ方針に「顧客から預かった情報を確実に守る」と掲げた。この方針に沿って、 今年度の情報セキュリティ目的を定めるとき、最も適切なものはどれか。

正解:ウ

各選択肢の解説

  1. ア顧客の信頼に応えるため、情報の取扱いを全社で徹底する。

    誤り。方向性は方針と合っていますが、何をどこまで達成すれば「徹底した」と言えるのかが 分かりません。これでは年度末に達成できたかを確かめられず、方針の言い換えにとどまります。

  2. イ社外へ持ち出すノートPCは、ディスクを暗号化しなければならない。

    誤り。これは従業員が守るべき規則で、情報セキュリティ対策基準に書く内容です。 目的は「何を達成するか」の目標で、「何をしなければならないか」という 守るべき決まりとは役割が違います。

  3. ウ年度末までに、顧客情報を扱う全従業員の教育の修了率を100%にする。

    正解。方針の「確実に守る」を、期限と数値のある目標に落としています。 年度末に達成できたかを測って確かめられるので、取組の進み具合を 監視し、見直すことができます。

  4. エファイアウォールの設定変更は、申請・承認・作業・記録の順で行う。

    誤り。これは担当者が作業を進める順序を示した実施手順です。 どう作業するかは決まりますが、組織として何を達成したいかという目標は 示していません。

理解を深めるために

方針は「旗印」、目的は「今年のゴール」

「健康に暮らす」と決めるだけでは、何をすればよいか、できたのかが分かりません。 「年末までに体重を3kg減らす」と決めれば、進み具合を確かめて、やり方を見直せます。 情報セキュリティでも、方針が掲げる考え方を、期限と測れる中身のある目標に落としたものが 情報セキュリティ目的です。

情報セキュリティ目的に求められること

  • 情報セキュリティ方針と整合している
  • 可能な場合は測定できる。期限と数値があると、達成できたかを判断できる
  • 達成の状況を監視し、必要に応じて見直す。そのために、誰が・いつまでに・何で測るかを決めておく
  • JIS Q 27001 でも、ISMSの計画の中で、方針と整合し、測定可能(実行可能な場合)な 情報セキュリティ目的を定めることが求められている

混同しやすい文書との違い

文書・内容 役割
情報セキュリティ目的 方針に沿って、期限と測れる中身を持つ達成目標
情報セキュリティ方針 組織としての考え方・姿勢を示す最上位の文書
情報セキュリティ対策基準 従業員が守るべき規則(「〜しなければならない」)
実施手順 担当者が作業を進める具体的な順序

選択肢を見分けるときは、「達成できたかを測れる目標か」「守るべき決まりか」 「作業の順序か」で切り分けます。

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