問題 12★★★

販促担当者が、自社のマスコットキャラクターについて、さまざまなポーズのイラストを 生成AIで作り、店頭のチラシに使いたいと考えている。進め方として最も適切なものはどれか。

正解:ウ

各選択肢の解説

  1. ア人気アニメの題名を指示文に書き、その作品の絵柄に近づけたイラストを生成させる。

    誤り。他人の作品に寄せることを狙った指示です。出来上がりが元の作品を 思わせるものになれば、公開した時点で権利者との争いになりかねません。 生成AIが作ったかどうかにかかわらず、避けるべき頼み方です。

  2. イ街で撮影した通行人の写真を素材として渡し、顔をそのまま使った映像を生成させる。

    誤り。写っている人の許諾を得ずに、その姿を広告へ使おうとしています。 写真を素材にした加工であっても、本人だと分かる形で使えば同じことです。 人の顔や声を扱うときは、本人の同意があるかを先に確かめます。

  3. ウ自社が権利を持つ既存のイラストを素材として渡し、ポーズ違いの案を生成させる。

    正解。素材の出どころが自社なので、他人の権利に触れる心配が小さく済みます。 静止画・動画・音声の生成は手早く数を作れる点が利点ですが、 何を素材にしたかで安心して使えるかどうかが決まります。

  4. エ生成AIが作った画像は誰の作品でもないので、他社の広告に似ていても手を加えない。

    誤り。生成物だから何をしてもよい、というわけではありません。 チラシを世に出すのは自社であり、似ていないかを確かめる責任は使う側にあります。 作った主体が人かAIかで、確認の要否が変わることはありません。

理解を深めるために

文章以外も作れるようになった

生成AIが作れるのは文章だけではありません。指示文からイラストや写真風の画像を 作る、短い動画を作る、原稿を読み上げる音声を作る、といった使い方が広がっています。 静止画・動画・音声の生成は、撮影やナレーションの収録にかかっていた 時間と費用を大きく減らします。チラシの案を10種類作って見比べる、 といった進め方が現実的になりました。

素材の出どころで決まる

一方で、文章よりも気を遣うのがこの領域です。画像や音声は、 他人の作品や実在の人物と「似ている」ことが一目で分かってしまうからです。

  • 素材には、自社が権利を持つものか、利用が認められたものを使う
  • 特定の作品名や作者名を挙げて「この絵柄で」と頼まない
  • 人の顔や声を扱うときは、本人の同意を先に確かめる
  • 公開する前に、出来上がりを人が見て似ていないかを確かめる

細かな法律上の線引きは別に学ぶとして、業務では 公開するのは自社であるという一点を押さえておけば判断を誤りません。

素材の渡し方を並べる

素材として渡すもの 業務での扱い
自社が権利を持つイラスト 安心して使える。生成AIの利点を活かせる
他人の作品の絵柄 元の作品を思わせるものになり、争いの元になる
許諾のない通行人の写真 本人だと分かる形では使えない

「生成AIが作ったから自由に使える」という思い込みが、この分野で最も多い誤解です。 確かめる責任は、作らせた側に残ります。

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