問題 17★★★

自社の会員向けWebサイトに、入力欄から不正な命令を送り込まれる脆弱性が見つかった。 プログラムの修正には1か月かかるが、その間もサイトは公開し続けたい。 修正までの暫定対策として、最も適切なものはどれか。

正解:ウ

各選択肢の解説

  1. アファイアウォールで、Webサイトあての通信のポートを閉じる。

    誤り。ポートを閉じれば攻撃は届きませんが、会員の正常な閲覧も同時に止まり、 「公開し続けたい」という条件を満たせません。ファイアウォールは通信の宛先や ポート番号で通すか止めるかを決めるだけで、中身の良し悪しは見分けられません。

  2. イIDSを設置し、不正な命令を含む通信を検知したら管理者へ通知する。

    誤り。IDSは不審な通信を検知して知らせるところまでで、通信そのものは通します。 管理者が通知に気づいて対応する前に、攻撃はWebサイトまで届いてしまいます。 攻撃を止めることが目的なら、検知だけでは足りません。

  3. ウWAFを導入し、Webサイトあての通信の中身を検査して攻撃を遮断する。

    正解。WAFはWebアプリケーションあての通信の中身を見て、攻撃のパターンに 当てはまるものだけを止めます。正常な閲覧は通したまま、修正が済むまでの間の 攻撃を防げます。

  4. エWebサーバにマルウェア対策ソフトを導入し、定期的に全体を検査する。

    誤り。マルウェア対策ソフトが調べるのは、サーバ上のファイルに既知のマルウェアが 含まれていないかです。入力欄に送り込まれる不正な命令はファイルではなく 通信の中身なので、この方法では止められません。

理解を深めるために

通すべき客は通し、怪しい注文だけ断る受付

ファイアウォールは建物の入口の門番で、「この扉から入ってよいか」を決めます。 扉を閉めれば悪い客も入れませんが、良い客も入れません。 WAFは、Webサイトの受付で注文書の中身まで読む係です。 客は通したまま、書かれている中身が攻撃なら、その注文だけを断ります。

なぜWAFが暫定対策になるのか

  • 入力欄を悪用する攻撃は、正常な閲覧と同じ宛先・同じポートに届きます。 宛先やポートでは、正常な通信と見分けがつきません
  • WAFはWebアプリケーションあての通信の中身を検査し、攻撃の特徴に 当てはまるものを遮断します
  • プログラムそのものの欠陥は残るので、根本対策はあくまで修正です。 WAFは修正が済むまでの間、攻撃を届かせないための盾として使われます

混同しやすいものとの違い

仕組み 見ているもの この場面で使えるか
ファイアウォール 宛先・ポート番号などの条件 止めると正常な閲覧も止まる
IDS ネットワーク上の通信(検知のみ) 知らせるだけで攻撃は届く
WAF Webアプリあての通信の中身 攻撃だけを止められる
マルウェア対策ソフト 端末やサーバ上のファイル 通信の中身は見ない

試験では「Webアプリケーション」「入力欄」「通信の中身」という言葉が並んだら WAFを疑います。名前に「ファイアウォール」と入っていても、守る範囲と見る深さが 通常のファイアウォールとは違う点が見分けどころです。

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