正解:ウ
各選択肢の解説
ア証明書の持ち主の秘密鍵と、その秘密鍵を使える有効期限。
誤り。秘密鍵は持ち主だけが手元で守る鍵で、証明書には入りません。証明書は 接続してきた相手に渡して見せるものなので、秘密鍵が入っていたら配った時点で 漏えいになります。配ってよい鍵か、守る鍵かで区別します。
イ証明書を発行した認証局の秘密鍵と、認証局の名称や所在地。
誤り。認証局の名称は発行者として記載されますが、認証局の秘密鍵は入りません。 認証局の秘密鍵は証明書に署名を付けるために使う鍵で、漏れれば偽の証明書を 作られてしまいます。署名に「使う」鍵と、証明書に「載る」鍵は別です。
ウ証明書の持ち主の公開鍵と、持ち主を示す情報や有効期限。
正解。デジタル証明書は公開鍵証明書とも呼ばれ、「この公開鍵はこの持ち主のもの」 という対応を示す書類です。公開鍵と持ち主の情報、有効期限などが記載され、 全体に認証局の署名が付きます。
エ通信の暗号化に使う共通鍵と、その共通鍵を使える有効期限。
誤り。共通鍵は通信する二者だけが知っていなければならない鍵で、誰にでも見せる 証明書には載せられません。HTTPSでは通信のたびに共通鍵を新しく決めますが、 それは証明書で相手を確かめた後の話です。
理解を深めるために
証明書は「見せるための書類」
デジタル証明書は、運転免許証に近いものです。免許証には顔写真と氏名が並んでいて、 公安委員会の印があります。見せることを前提にした書類なので、暗証番号のような 秘密は書かれていません。
デジタル証明書も同じで、接続してきた相手にそのまま渡します。だから記載されるのは 渡してよい情報だけです。別名の「公開鍵証明書」が中身をそのまま表しています。
何が書かれているか
- 持ち主の公開鍵
- 持ち主を示す情報(Webサイトならドメイン名など)
- 有効期限
- 発行した認証局の名称
- これら全体に対する認証局のデジタル署名
秘密鍵はどこにも入りません。持ち主の秘密鍵は持ち主のサーバの中に、 認証局の秘密鍵は認証局の中に、それぞれ留め置かれます。
混同しやすいものとの違い
| 鍵 | 証明書に載るか | 理由 |
|---|---|---|
| 持ち主の公開鍵 | 載る | 誰に渡してもよく、持ち主との対応を示すのが証明書の目的 |
| 持ち主の秘密鍵 | 載らない | 持ち主だけが守る鍵で、配れば漏えいになる |
| 認証局の秘密鍵 | 載らない | 署名を付けるのに使うだけで、外には出さない |
| 共通鍵 | 載らない | 通信する二者だけの秘密で、通信のたびに決める |
試験では「証明書は相手に渡すもの」と押さえておけば、秘密鍵や共通鍵を含む 選択肢をまとめて外せます。