正解:ア
各選択肢の解説
アフットプリンティング
正解。攻撃の前に、標的の組織やシステムについての情報を集める下調べを 指します。足跡(フットプリント)をたどるように、公開されている情報から 攻撃の手掛かりを拾い集めます。
イポートスキャン
誤り。サーバの各ポートに順に接続を試み、どのサービスが動いているかを 探る行為です。同じく攻撃の準備ですが、相手の機器に実際に通信を 送って反応を見る点が、公開情報を集める下調べとは異なります。
ウソーシャルエンジニアリング
誤り。電話で関係者を装って聞き出す、肩越しにのぞき見るなど、人の心理や 行動の隙を突いて情報を得る手口です。情報を得る点は同じですが、 問題文は公開情報を調べているだけで、人をだましていません。
エ標的型攻撃
誤り。特定の組織を狙い、業務に即したメールなどで侵入を図る攻撃 そのものを指します。相手を調べ上げる点で混同しやすいのですが、 問われているのは攻撃に入る前の準備の段階です。
理解を深めるために
空き巣は、入る前に下見をする
空き巣はいきなり窓を割りません。まず家の周りを歩き、住人の生活時間や 留守の時間帯、表札の名前を確かめます。サイバー攻撃も同じで、 攻撃者は侵入の前に標的のことを調べます。この下調べがフットプリンティングです。
何を、どこから集めるのか
集める情報の多くは、誰でも見られる場所に置かれています。
- 公開Webサイトから、組織の構成、部署名、取引先、採用情報
- ドメイン名の登録情報から、管理者の連絡先や使われているサーバ
- SNSや公開資料から、社員の氏名、役職、メールアドレスの形式
1つずつは害のない情報でも、組み合わせると「誰に、どんな文面のメールを 送れば開いてもらえるか」「どの機器を狙えばよいか」が見えてきます。 公開情報を見ているだけなので、守る側が気づきにくいのも特徴です。
下調べで狙いを定めたら、次に相手のサーバへ実際に通信を送り、 どのポートが開いているかを確かめるポートスキャンへ進むのが典型的な流れです。 ポートスキャンは通信の記録が残るため、攻撃の予兆として検知できます。
混同しやすいものとの違い
| 用語 | 何をするか | 段階 |
|---|---|---|
| フットプリンティング | 公開情報などから標的の情報を集める | 攻撃の準備 |
| ポートスキャン | 各ポートに接続を試み、動いているサービスを探る | 攻撃の準備 |
| ソーシャルエンジニアリング | 人の心理や行動の隙を突いて情報を得る | 準備にも攻撃にも使われる手口 |
| 標的型攻撃 | 特定の組織を狙って侵入を図る | 攻撃そのもの |
試験では、まず「準備の段階か、攻撃そのものか」で分けます。 準備の中では、情報を広く集めるのがフットプリンティング、機器に通信を 送って開いているポートを確かめるのがポートスキャンです。