正解:エ
各選択肢の解説
ア生成AI
誤り。学習したデータをもとに文章や画像などを新しく作り出すAIです。 出てくるものが情報にとどまる点が違います。腕を動かして物をつかむ作業は、 情報を作るだけでは実現しません。
イデジタルツイン
誤り。現実の設備を仮想空間に再現した模型のことです。倉庫の配置を画面上で 試すときには役立ちますが、模型はあくまで仮想側にあり、それ自体が現実の ロボットを動かすわけではありません。
ウエッジコンピューティング
誤り。処理をデータの発生源の近くで行う置き方のことで、どこで計算するかを 指す言葉です。現場の機器で判断すれば応答は速くなりますが、AIが現実の物を 動かすことを表す言葉ではありません。
エフィジカルAI
正解。カメラなどで現実を認識し、AIの判断をロボットや設備の動きに変えて、 現実世界で作業させるAIの使われ方です。判断が物理的な動作として現れます。
理解を深めるために
AIに「体」がついたもの
これまで身近だったAIは、質問に答える、画像を作る、文章を要約するといった 情報の中で完結する使われ方が中心でした。フィジカルAI(Physical AI)は、 そのAIの判断をロボットや設備の動作につなげ、現実の物を動かすところまで 行うものを指します。
役割を人の体にたとえると分かりやすくなります。
- 目:カメラやセンサーが周囲の状況を捉える
- 脳:AIが状況を認識し、次にどう動くかを判断する
- 手足:アクチュエーター(モーターなど)が実際に物を動かす
この三つがそろって初めて、倉庫のロボットアームが「どの荷物をどうつかむか」を 自分で決めて動けます。人型ロボットに限らず、搬送ロボット、ドローン、 自動運転車なども同じ考え方に含まれます。
従来の産業用ロボットとの違い
工場で長く使われてきたロボットは、決められた位置に決められた物が来る前提で、 あらかじめ教え込んだ動きを正確に繰り返します。置き方がずれれば、つかめません。
フィジカルAIは、その場の状況を見て動き方を自分で決めるところが違います。 形も向きもばらばらの荷物をつかめるのは、動作を教え込んだからではなく、 毎回その場で判断しているからです。
CPSの中でどこに当たるか
サイバーフィジカルシステム(CPS)は、現実のデータを情報の世界で分析し、 結果を現実へ返す往復の仕組みでした。フィジカルAIは、その返す側を AIが担うものだと捉えると、周辺の用語と並べやすくなります。
| 用語 | 何を指す言葉か |
|---|---|
| フィジカルAI | AIの判断を現実の動作に変える使われ方 |
| 生成AI | 学習をもとに文章や画像などを作り出すAI |
| デジタルツイン | 現実を仮想空間に再現した模型 |
| エッジコンピューティング | 処理を現場の近くで行う置き方 |
試験では「AIが判断し、ロボットや機械が実際に動く」という書き方が出たら フィジカルAIです。出力が画面の中で終わっていれば生成AI、 仮想空間で試す話ならデジタルツインと切り分けます。