正解:イ
各選択肢の解説
アモノに通信機能を持たせてネットワークにつなぎ、状態のデータを集める仕組み。
誤り。これはIoTの説明です。現実側からデータを集める入口にあたる技術で、 往復のうち「行き」だけを担います。集めた結果を現実へ戻すところまでは含みません。
イ現実で集めたデータを情報の世界で分析し、結果を現実の動きに反映させる仕組み。
正解。サイバーフィジカルシステム(CPS)です。集める・分析する・現実を動かす、 この三つがつながって循環していることが、ほかの用語との決定的な違いです。
ウ現実にある対象を仮想空間に写し取り、その模型の上で条件を変えて試す仕組み。
誤り。これはデジタルツインです。CPSの中で分析を担う「仮想側の部品」にあたり、 仕組み全体の名前ではありません。試した結果を現実へ戻す部分は別の話になります。
エ利用者が仮想空間に入り込み、実物がなくても体験できるようにする仕組み。
誤り。これはVR(仮想現実)です。人に体験させることが目的で、現実の設備を 動かすことは想定していません。現実側へ結果を返すかどうかで区別します。
理解を深めるために
CPSは「集めて、考えて、動かす」の一周
サイバーフィジカルシステム(CPS)の名前は、サイバー(情報の世界)と フィジカル(現実の世界)をつないだものです。読んで字のとおり、 二つの世界を行き来させることそのものが中身です。
交通の例なら、こうなります。
- 道路のセンサーが車の通過数を測る(現実 → 情報)
- 集まったデータから渋滞の発生を予測する(情報の世界での分析)
- 予測に合わせて信号の青の長さを変える(情報 → 現実)
3で現実が変われば、1で測れる交通量もまた変わります。この輪が回り続けることが CPSの姿で、どこか一つが欠けると成立しません。
似た用語は「輪のどの部分か」で並ぶ
CPSまわりの用語が紛らわしいのは、同じ輪の別々の部分を指しているからです。 層をそろえて覚えると混乱しません。
| 用語 | 輪の中での位置 |
|---|---|
| CPS | 集める・分析する・動かすの循環そのもの(全体) |
| IoT | 現実からデータを集める入口 |
| デジタルツイン | 分析のために仮想空間へ写した模型 |
| VR | 人が仮想空間を体験するための技術(輪の外) |
試験では「集めたデータを分析して、その結果で現実の設備を動かす」という 往復の書き方が出たらCPSです。データを集めるところで文が終わっていればIoT、 仮想空間に再現した模型の話ならデジタルツインと読み分けられます。