正解:エ
各選択肢の解説
ア誤送信を右端に置き、要因を大骨と小骨に枝分けして魚の骨の形にまとめる。
誤り。特性要因図で、QC七つ道具の一つです。結果に対する要因を一方向に枝分けして 整理する図なので、「繁忙が手順の形骸化を招き、形骸化が教育の効果を下げる」のように 要因どうしが影響し合う関係は描きにくく、根本の要因を絞り込みにくいです。
イ再発防止という目的を置き、それを達成する手段を段階的に枝分けしていく。
誤り。系統図法で、新QC七つ道具の一つです。目的から手段、その手段を目的とした さらに細かい手段へと展開し、具体的な対策を導くための手法です。対策を考える段階で 使うもので、絡み合った要因の因果を解きほぐす手法ではありません。
ウ集めた事実や意見をカードに書き、内容の近いものどうしをまとめて見出しを付ける。
誤り。親和図法(KJ法)で、新QC七つ道具の一つです。言葉で表された情報を 似たもの同士でまとめ、問題の全体像をつかむための手法です。グループに分けるだけで、 どの要因がどの要因を引き起こしているかという向きは表しません。
エ要因どうしを原因から結果への矢印で結び、矢印が多く出ている要因に着目する。
正解。連関図法で、新QC七つ道具の一つです。要因の間の因果を矢印でつなぐので、 多くの矢印の起点になっている要因が、根本の要因の候補として浮かび上がります。
理解を深めるために
絡まった糸を、矢印でほどく
誤送信の要因を挙げると、「忙しいから確認を省く」「確認を省くのが当たり前になり、 手順が形だけになる」「形だけの手順では教育しても身に付かない」と、要因が別の要因の 原因になっていることがよくあります。このとき、目についた要因に一つずつ対策を打っても、 元になっている要因が残っていれば再発します。連関図法は、要因どうしの因果を 矢印で結び、絡み合いの中心を見つけるための手法です。
連関図法の進め方
- 問題(誤送信が続く)を中央に置き、関係する要因を書き出す
- 「AがBを引き起こしている」と言える組を、AからBへの矢印で結ぶ
- 矢印が多く出ている要因は、多くの問題の元になっている。根本の要因の候補とする
- 矢印が多く集まる要因は、他の要因の結果として起きていることが多い
この例で「業務の繁忙」から矢印が多く出ていれば、手順の見直しや教育を重ねるより、 作業量や締切の設定に手を入れるほうが効く、と判断できます。
混同しやすいものとの違い
| 手法 | 何を整理するか | 分類 |
|---|---|---|
| 連関図法 | 要因どうしの因果の絡み合い | 新QC七つ道具 |
| 特性要因図 | 結果に対する要因を一方向に枝分け | QC七つ道具 |
| 系統図法 | 目的を達成する手段を段階的に展開 | 新QC七つ道具 |
| 親和図法(KJ法) | ばらばらの情報を似たもの同士でまとめる | 新QC七つ道具 |
要因が「互いに原因にも結果にもなる」と書かれていれば連関図法です。要因が一方向に 分かれるだけなら特性要因図、対策を展開するなら系統図法と見分けます。