正解:イ
各選択肢の解説
アその場で起こりやすさを話し合い、可能性が低いと判断した案は記録から外す。
誤り。洗い出しの途中で評価を始めており、批判厳禁の原則に反します。案が否定される 場面を見た参加者は発言を控えるようになり、想定外の脅威ほど出てこなくなります。 起こりやすさの評価は、洗い出しが終わった後のリスク分析で行います。
イ評価は洗い出しを終えた後で行うと伝え、案はそのまま記録して先へ進める。
正解。案を出す段階と評価する段階を分けるのがブレーンストーミングの進め方です。 批判を止めて案を残しておけば、見落とされがちな脅威まで候補に挙がります。
ウ現実的でない案が増えないよう、以後は過去に起きた事例に限って挙げてもらう。
誤り。自由奔放の原則に反します。前例に絞ると、新しいシステムに特有の脅威や まだ起きていない攻撃が候補から漏れます。脅威の洗い出しで避けたいのは、 実際に起こり得るものを最初から考えないことです。
エ発言の重なりを避けるため、以後は各自が最良の案一つに絞ってから発表してもらう。
誤り。質より量の原則に反します。案を一つに絞らせると、選ぶ段階で各自が評価を 済ませてしまい、出てくる案の数も減ります。似た案が重なっても構わず、 組み合わせて新しい案を生む材料にするのがこの手法の考え方です。
理解を深めるために
出す段階と、選ぶ段階を分ける
脅威の洗い出しで困るのは、「そんなことは起きない」と思い込んでいた攻撃が実際に起きることです。 ブレーンストーミングは、この思い込みをいったん外して候補を広く集めるための手法です。 その場で案を批判すると、参加者は「否定されそうな案」を口にしなくなります。 進行役の仕事は、評価を後回しにすると明言して、案を出す流れを守ることです。
ブレーンストーミングの4つの原則
- 批判厳禁: 出た案をその場で評価しない。評価は別の段階で行う
- 自由奔放: 突飛に思える案も歓迎する。常識や前例で絞らない
- 質より量: 良い案を選ぶより、まず数を出す
- 結合・便乗: 他人の案に乗る、組み合わせることを歓迎する
今回の発言は、案の起こりやすさを洗い出しの途中で判断しようとしたものです。 起こりやすさや影響の大きさは、出そろった候補に対して、リスク分析の段階で 落ち着いて見積もればよく、可能性が低いと分かった脅威は、そこで受容などの扱いを決めます。
選択肢の行動と原則の対応
| 進行役の対応 | 原則との関係 |
|---|---|
| 評価は後と伝え、案を記録して進める | 4原則に沿う(出す段階と評価する段階を分ける) |
| その場で話し合い、低い案を外す | 批判厳禁に反する |
| 過去の事例に限らせる | 自由奔放に反する |
| 最良の案一つに絞らせる | 質より量に反する |
ブレーンストーミングの場面問題では、「その場で評価していないか」「範囲を狭めていないか」 「数を減らしていないか」を確かめると、原則に反する対応を見分けられます。