問題 21★★☆

社外に出ることの多い営業部から、PCのメールソフトをやめて、ブラウザで使うWebメールに切り替えたいという 要望が出た。セキュリティ担当者が、切替えに当たって特に考慮すべき点として、最も適切なものはどれか。

正解:エ

各選択肢の解説

  1. ア受信したメールが各PCに保存されるので、紛失に備えてディスクを暗号化する。

    誤り。これは、メールをPCに取り込んで読むメールソフト(POP3での受信など)の特徴です。 Webメールではメールはサーバに置かれたまま読むので、切替えで増えるリスクとしては的が外れています。

  2. イブラウザではHTMLメールを表示できないので、取引先にテキスト形式で送ってもらう。

    誤り。Webメールはブラウザの画面でメールを表示するので、HTMLメールも表示できます。 Webメールは「使い方」、HTMLメールは「本文の書式」で、別の層の話です。

  3. ウWebメールは通信を暗号化できないので、社外のネットワークからの利用を禁止する。

    誤り。WebメールはHTTPSで接続するのが一般的で、通信は暗号化できます。 社外から使えることがこの方式の利点なので、禁止すると要望そのものを満たせません。

  4. エどの端末のブラウザからも読めるので、ID・パスワードの漏えいに備え多要素認証を求める。

    正解。Webメールはインターネットにつながる端末ならどこからでも使えます。 その分、ID・パスワードが漏れると第三者もどこからでも読めるので、認証を強めることが要になります。

理解を深めるために

どこからでも読めるのは、自分だけではない

Webメールは、メールをサーバに置いたまま、ブラウザで読み書きする使い方です。 専用のメールソフトが要らず、出張先のPCやスマートフォンからでも同じメールが読めます。

ただし「どこからでも読める」のは、IDとパスワードを知っている人なら誰でも同じです。 メールサーバへの接続を社内のネットワークからに限っている組織なら、社外の第三者はまず社内に入る必要がありますが、 社外から使えるWebメールでは、漏れたID・パスワードだけでインターネットのどこからでも読めてしまいます。

なぜ多要素認証なのか

  • 入口が「インターネット上のログイン画面」になるので、フィッシングで盗まれたパスワードがそのまま使われやすい
  • パスワードに加えて、スマートフォンへの確認や認証アプリのコードなどを求めると、パスワードだけでは入れなくなる
  • 併せて、普段と違う場所からのログインの通知や、ログイン履歴の確認ができるサービスを選ぶと気付きやすい

PCを紛失したときのリスクは小さくなる代わりに、認証の強さにリスクが集まる、と整理できます。

混同しやすいものとの違い

用語 何の話か Webメールとの関係
Webメール ブラウザで読み書きする使い方 メールはサーバに置かれ、どこからでも読める
メールソフト(POP3での受信) PCに取り込んで読む使い方 PCに残るので紛失に備えが要る
HTMLメール 本文の書式 Webメールでも表示できる
HTTPS 通信の暗号化 Webメールの通信も暗号化できる

試験では、メールの「使い方」「書式」「受信の手順」を分けて読めるかが問われます。 Webメールで増えるリスクは、端末ではなく認証に出ます。

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