問題 34★★☆

業界団体の会員向けWebサイトを、いつものブックマークから開いただけの複数の会員企業で マルウェア感染が見つかった。団体のサイト自体が改ざんされ、特定の会員企業からの アクセスにだけ不正なスクリプトを返していた。この攻撃の手口として最も適切なものはどれか。

正解:ウ

各選択肢の解説

  1. アSEOポイズニング

    誤り。SEOポイズニングは、検索結果の上位に不正なサイトを表示させて、検索した利用者を 誘い込む手口です。閲覧しただけで被害に遭う点は似ていますが、この場面の社員は検索を使わず、 ブックマークから本物のサイトを開いています。

  2. イやり取り型攻撃

    誤り。やり取り型攻撃は、標的型攻撃メールの一種で、普通の問合せなどでやり取りを重ねて 警戒を解いてから、マルウェア付きの添付ファイルを送る手口です。特定の組織を狙う点は同じですが、 この場面ではメールは使われず、Webサイトの閲覧で感染しています。

  3. ウ水飲み場型攻撃

    正解。標的がふだん利用するWebサイトを改ざんして待ち伏せる手口です。 特定の組織からのアクセスにだけ不正なスクリプトを返すのは、標的以外に気づかれにくくするためです。

  4. エDNSキャッシュポイズニング

    誤り。DNSキャッシュポイズニングは、キャッシュDNSサーバに偽の応答を覚え込ませ、 正しいURLを入力した利用者を偽のサーバへ導く攻撃です。いつもの手順で開いたのに被害に遭う点が 似ていますが、この場面で偽物になったのは接続先ではなく、本物のサイトの中身です。

理解を深めるために

獲物が集まる水場で待つ

肉食動物が、獲物を追いかける代わりに、獲物が必ず水を飲みに来る水場で待ち伏せる。 水飲み場型攻撃の名前はこの様子から来ています。攻撃者は、狙う組織の社員が ふだん訪れるWebサイト(業界団体、取引先、専門情報のサイトなど)を調べ、 そのサイトを改ざんして、訪れた社員の端末にマルウェアを送り込みます。 特定の組織を狙う標的型攻撃の手口の1つです。

なぜ防ぎにくいのか

  • 開いているのは本物のサイトで、URLもいつもどおり。社員に「怪しいサイトを開かない」と 教えても、そもそも怪しくない
  • 狙った組織のアドレスからのアクセスにだけ不正なスクリプトを返すと、 サイトの運営者やほかの閲覧者は異常に気づきにくい
  • 閲覧しただけでブラウザなどの脆弱性を突かれる手口(ドライブバイダウンロード)と 組み合わされることがある

対策は、OSやブラウザの修正プログラムを速やかに適用すること、 業務で使うサイトであっても不審な挙動を検知・報告できる体制を整えることです。

混同しやすいものとの違い

手口 利用者がたどる経路 偽物・不正になった場所
水飲み場型攻撃 いつもの本物のサイト サイトの中身(改ざん)
SEOポイズニング 検索結果 検索結果に出る不正なサイト
やり取り型攻撃 メールのやり取り 後から届く添付ファイル
DNSキャッシュポイズニング 正しいURL 名前解決の結果(接続先)

どの経路で、どこが不正になったかで見分けます。 本物のサイトそのものが書き換えられていれば水飲み場型攻撃です。

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