正解:ア
各選択肢の解説
アノード間のつながりの重み。出力と正解のずれが小さくなる方向へ少しずつ変えられる。
正解。ニューラルネットワークの学習とは、層と層をつなぐ多数の重みを、 出力が正解に近づくように繰り返し調整することです。 学習で身に付けた見分け方は、この重みの値として蓄えられます。
イ入力層・中間層・出力層の層の数。精度が上がるまで学習の中で自動的に増やされる。
誤り。層の数やノードの数は、一般に学習を始める前に人が設計として決めておくものです。 ディープラーニングは「層が深い」ことが特徴なので層の数が学習で変わると誤解しがちですが、 学習で変わるのは決めた構造の中の重みの値です。
ウ「もし~ならば~」という判断ルールの一覧。人が読める条件分岐の形で書き出される。
誤り。条件分岐のルールとして知識を表すのは、ルールベースの仕組みや決定木の考え方です。 ニューラルネットワークの知識は膨大な重みの数値に分散して蓄えられるため、 人が読めるルールの形では取り出せず、判断の理由を説明しにくくなります。
エ学習データから選んだ代表的な事例の集まり。新しい入力は最も似た事例と照合される。
誤り。これは「AIは学習データを丸暗記している」という誤解に近い考え方です。 ニューラルネットワークは事例そのものを保存して照合するのではなく、データの傾向を 重みに反映させるので、学習後は学習データがなくても判定できます。
理解を深めるために
学習とは「つまみ」を回すこと
ニューラルネットワークは、入力層・中間層・出力層のノード(脳の神経細胞にあたる)が つながった構造をしています。それぞれのつながりには、信号をどれだけ強く伝えるかを表す 重みという数値が付いています。
たとえるなら、無数の音量つまみが付いたミキサーです。 学習とは、答え合わせをしながら、正しい出力が出るようにつまみを少しずつ回していく作業です。 つまみの配置(層やノードの数)は最初に決めておき、学習で動かすのはつまみの位置です。
学習の流れ
- 学習データを入力し、今の重みのまま出力を計算する
- 出力と正解を比べ、どれだけずれているかを求める
- ずれが小さくなる方向へ、各層の重みを少しずつ修正する
- これを大量のデータで何度も繰り返す
中間層を深く重ねたディープラーニングでは重みの数が膨大になり、 複雑な特徴までとらえられる一方で、判断の根拠が数値の組合せに埋もれて説明しにくい という性質も生まれます。
学習で「変わるもの」を整理する
| 候補 | 学習で変わるか |
|---|---|
| ノード間のつながりの重み | 変わる。学習の成果そのもの |
| 層の数・ノードの数 | 一般に学習前に人が決める構造で、学習では変わらない |
| 条件分岐のルール一覧 | ルールベースや決定木の知識の表し方で、ニューラルネットワークでは作られない |
| 代表的な事例の保存 | 事例を覚えて照合する方式の考え方。ニューラルネットワークは傾向を重みに込める |
「構造は人が決め、重みはデータが決める」と押さえると、紛らわしい選択肢を切り分けられます。