問題 26★★☆

ある県のDX推進課が、国の基本計画に即して、県内で行政や企業が持つデータの活用を 進めるための計画を策定している。都道府県にこの計画の策定を義務付けている法律に ついての説明として、最も適切なものはどれか。

正解:イ

各選択肢の解説

  1. アIT基本法に代わってデジタル社会の基本理念を定め、デジタル庁の設置と重点計画の作成を定める。

    誤り。これはデジタル社会形成基本法の説明です。どちらもデジタル化の基本法で 理念と計画を持つため混同しますが、同法で計画を作るのは政府であり、 都道府県に独自の計画づくりを義務付ける規定はありません。

  2. イ国・地方公共団体・事業者が保有するデータの活用推進を目的とし、行政のオープンデータ化も求める。

    正解。官民データ活用推進基本法の説明です。政府に基本計画を、都道府県に それに即した計画の策定を義務付け、市町村には策定の努力義務を課しています。

  3. ウ行政機関が保有する文書について、何人も開示を請求できる権利と開示の手続を定める。

    誤り。これは情報公開法の説明です。行政の情報を外に出す点でオープンデータと 似ていますが、情報公開法は請求を受けて個別に開示する仕組みで、 データを利活用のために計画的に公開する政策とは出発点が違います。

  4. エ個人情報を取り扱う者に、利用目的の特定や第三者提供の制限などの義務を課す。

    誤り。これは個人情報保護法の説明です。データを扱う法律という点で重なりますが、 個人の権利利益を守るための取扱いルールを定めるもので、データ活用を推進する 計画の策定を自治体に求める法律ではありません。

理解を深めるために

行政も企業も、持っているデータを使える形に

官民データ活用推進基本法は、国・地方公共団体・独立行政法人・事業者が業務の中で 管理しているデータ(官民データ)を、社会の課題解決に活かすための法律です。 2016年に施行されました。「データは持っているだけでは価値を生まない。使える形で 流通させよう」という考え方を、国と自治体の計画づくりに落とし込んでいます。

計画の階層と主な施策

計画は国から地域へと階層になっています。

  • 政府:官民データ活用推進基本計画を定める(義務)
  • 都道府県:国の基本計画に即して、都道府県官民データ活用推進計画を定める(義務)
  • 市町村:市町村官民データ活用推進計画を定める(努力義務)

主な施策には、行政手続のオンライン化の原則、国・地方公共団体が保有するデータを インターネットで容易に利用できるようにすること(オープンデータ)、 マイナンバーカードの普及と活用、情報システムの規格の整備と互換性の確保があります。

混同しやすいものとの違い

法律 何を定めているか
官民データ活用推進基本法 官民データの活用推進、国と都道府県の計画策定義務、オープンデータ
デジタル社会形成基本法 デジタル社会全体の基本理念、政府の重点計画、デジタル庁の設置
情報公開法 行政文書の開示請求の権利と手続
個人情報保護法 個人情報の取扱いの義務

「官民データ」「都道府県の計画」とあれば官民データ活用推進基本法です。 デジタル社会形成基本法とは、データ活用に絞った法律か、社会全体の理念を定める法律かで 見分けます。

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