正解:ア
各選択肢の解説
ア不正競争防止法
正解。不正競争防止法は、不正な利益を得る目的や他人に損害を与える目的で、 他人の商品やサービスの表示と同じか似たドメイン名を取得・保有・使用する行為を 不正競争として規制しています。サイトを公開していなくても対象です。
イ商標法
誤り。商標法は登録商標を守る法律で、侵害になるのは主に、登録商標と同じか似た 表示を商品やサービスに使う場合です。ドメイン名を取得して持っているだけでは 商品やサービスに使っているとはいいにくく、この行為を直接規制する法律ではありません。
ウ不正アクセス禁止法
誤り。不正アクセス禁止法は、他人のIDやパスワードを使って無断でログインする行為 などを禁止する法律です。ネット上の迷惑行為という点で連想しやすいですが、 この場面では誰のシステムにも侵入していません。
エ情報流通プラットフォーム対処法
誤り。この法律は、SNSなどに投稿された権利侵害情報の削除や発信者情報の開示を 扱います。ネット上の権利侵害という点で紛らわしいですが、この場面では Webサイトも投稿もなく、問題は情報の中身ではなくドメイン名の取得そのものです。
理解を深めるために
ブランド名の「住所」を先回りして押さえる行為
有名なブランドの会社は、自社の名前をそのまま使ったドメイン名でサイトを開きたいと 考えます。そこを先回りして同じ名前のドメイン名を取得し、高値での買取りを迫ったり、 紛らわしいサイトで客を奪ったりする行為があります。こうしたドメイン名の不正取得を、 不正競争防止法は不正競争の一つとして規制しています。
何が不正競争になるのか
規制の対象になるのは、次の条件がそろう場合です。
- 不正な利益を得る目的、または他人に損害を与える目的がある
- 他人の商品やサービスを示す表示(社名、ブランド名など)と同じか似たドメイン名である
- そのドメイン名を取得する、保有する、または使用する
取得や保有だけでも対象になるので、サイトを公開していなくても当てはまります。 また、ブランド名が商標登録されているかどうかは問われません。 被害を受けた会社は、ドメイン名の使用の差止めや損害賠償を求めることができます。
不正競争防止法はこのほか、営業秘密の不正な取得・使用・開示、他人の商品の形態を まねた商品の販売なども不正競争として定めています。
混同しやすいものとの違い
| 法律 | 規制・保護するもの |
|---|---|
| 不正競争防止法 | ドメイン名の不正取得や営業秘密の侵害など、不正な競争行為 |
| 商標法 | 登録商標を商品・サービスに無断で使う行為 |
| 不正アクセス禁止法 | 他人のIDやパスワードでの無断ログインなど |
| 情報流通プラットフォーム対処法 | 投稿された権利侵害情報の削除や発信者情報の開示 |
試験では「登録がなくても守られる」「目的が不正かどうか」が不正競争防止法の目印です。 登録された権利を守る商標法とは、ここで切り分けましょう。