正解:ア
各選択肢の解説
アLANケーブルを抜いて無線LANも切り、定められた窓口に連絡する。
正解。つないだままでは共有フォルダや他の端末へ感染が広がり、外部との不正な通信も 続きます。まずネットワークから切り離して広がりを止め、あとの調査や周知は 窓口に引き継ぐ、というのが規程で定める流れです。
イ被害が広がらないよう、直ちにPCの電源を切って電源ケーブルも抜く。
誤り。切り離す対象はネットワークであって電源ではありません。電源を落とすと、 メモリ上にしか残っていない通信の記録や一時ファイルが消え、何をされたのかを 後から調べられなくなります。原因究明の材料を自分で捨てることになります。
ウウイルス対策ソフトの駆除機能を実行し、消えていれば報告しない。
誤り。表示が消えても別の不正プログラムが残っていたり、情報が既に外部へ 送信されていたりします。感染の事実は他部署への注意喚起や取引先への連絡の 材料になるため、自己判断でなかったことにしてはいけません。
エ誤検知の可能性があるので、そのまま業務を続けて様子を見る。
誤り。誤検知かどうかを判断するのは利用者ではなく管理者の役割です。様子を見る 間にも感染は広がり、報告が遅れるほど被害範囲の特定が難しくなります。 迷ったら報告する、が組織内規程の考え方です。
理解を深めるために
まず「つながり」を断つ
台所で小さな火が出たとき、最初にするのはガスの元栓を閉めることです。火そのものを 消す前に、燃え広がる経路を断つ。マルウェアに気づいたときも同じで、駆除より先に ネットワークから切り離して、他の端末や外部への広がりを止めます。
なぜ「電源を切る」ではないのか
マルウェアの多くは、感染した端末を足がかりに社内の他の端末を探したり、盗んだ情報を 外部へ送ったりします。ネットワークを切ればこの動きは止まります。一方で電源を落とすと、
- どこと通信していたか
- どのファイルが読まれたか
といった、メモリや一時領域にしか残っていない手がかりまで消えてしまいます。被害範囲を 特定できなくなるため、電源は入れたまま、通信だけを断つのが基本です。
取るべき行動と、やってはいけないこと
| 行動 | 評価 |
|---|---|
| ネットワークから切り離し、窓口へ報告 | 拡大を止め、調査を専門の担当に引き継げる |
| 直ちに電源を切る | 拡大は止まるが、原因究明の手がかりが消える |
| 自分で駆除して報告しない | 残存や情報流出を見落とし、組織として対処できない |
| 様子を見て業務を続ける | 判断は管理者の役割。その間に被害が広がる |
報告先と手順をあらかじめ決めておくのが、情報セキュリティ対策基準や実施手順といった 組織内規程の役目です。試験では「まずネットワークから切り離し、定められた窓口へ 報告する」が正解の型になります。