正解:ア
各選択肢の解説
ア一度認証を受ければ、連携する複数のサービスを続けて利用できる仕組み。
正解。認証の結果を各サービスが受け取って信用するため、利用者はサービスを 移るたびにログインし直す必要がありません。認証の回数が1回で済みます。
イ利用者IDとパスワードを各サービスで同じ内容にそろえて登録する運用。
誤り。最も多い誤解です。これは使い回しであって、ログイン操作はサービスごとに 必要です。しかも1か所から漏れると全サービスが破られる危険な運用です。
ウ記憶と所有のように、種類の違う情報を組み合わせて本人を確かめる方式。
誤り。これは多要素認証の説明です。1回の認証をどれだけ確実にするかの話で、 いくつのサービスをその認証で使えるようにするかとは別の観点です。
エ利用者ごとに、どのデータをどこまで扱えるかを決めて制限する仕組み。
誤り。これはアクセス管理(権限の設定)の説明です。認証の後に「何をしてよいか」 を決めます。シングルサインオンは、その前段にある本人確認の回数の話です。
理解を深めるために
入館証を一度見せれば、中の部屋は通れる
受付で身分を確認して入館証を受け取れば、建物内の各部屋では その入館証を見せるだけで入れます。部屋ごとに免許証を出し直すことはしません。 シングルサインオンはこれと同じ考え方です。
最初に認証を担当する仕組みで一度だけ本人確認を受け、 各サービスは「あの仕組みが確認済みだと言っている」という情報を信用して 利用者を通します。利用者から見れば、ログイン操作は1回で済みます。
「同じパスワードを使い回すこと」ではない
ここが試験でよく狙われます。 IDとパスワードを全サービスで同じにそろえても、
- ログイン画面はサービスごとに出るので、入力の手間は減らない
- どれか1つから漏えいすると、すべてのサービスに入られる
シングルサインオンでは、各サービスがパスワードを個別に受け取りません。 認証を1か所に集めるので、そこを多要素認証にすれば、 全サービスの入口をまとめて強くできます。
混同しやすいものとの違い
| 用語 | 何を決めるか |
|---|---|
| シングルサインオン | 1回の認証で、いくつのサービスを使えるか |
| 多要素認証 | 1回の認証を、何種類の情報で確かめるか |
| アクセス管理 | 認証済みの利用者が、何をどこまで扱えるか |
認証を集めるぶん、その1か所が突破されたときの影響は大きくなります。 シングルサインオンの利点を問う問題では「利用者の負担軽減とID管理の一元化」、 注意点を問う問題では「認証を集約した箇所の保護」が答えの軸になります。