正解:ア
各選択肢の解説
ア考えられる文字の組合せを機械的に次々と試し、パスワードを探り当てる攻撃。
正解。総当たり攻撃(ブルートフォース攻撃)は、当たるまで何度も失敗を 繰り返すことで成り立ちます。失敗が続いた時点で受付をやめてしまえば、 試せる回数に上限ができ、攻撃は成立しなくなります。
イ他社から流出したIDとパスワードの組を、別のサイトでそのまま試す攻撃。
誤り。これはパスワードリスト攻撃です。試すのは実際に使われていた 正しい組合せなので、1つのIDにつき1回試せば済み、失敗の回数が上限に 達しにくいという違いがあります。ロックだけでは止めきれません。
ウ入力中のパスワードを背後からのぞき見て、本人になりすます攻撃。
誤り。これはショルダーハッキングで、ソーシャルエンジニアリングの一種です。 攻撃者は正しいパスワードを見たうえで入力するため、そもそも失敗が 発生せず、回数を数える仕組みには引っかかりません。
エ本物そっくりの偽サイトへ誘導し、利用者自身に認証情報を入力させる攻撃。
誤り。これはフィッシングです。入力が行われるのは攻撃者が用意した 偽サイトなので、本物のサービス側には失敗の記録が残りません。 正規サイトでの回数制限では検知も防止もできません。
理解を深めるために
鍵の束を端から試す攻撃
大量の鍵を持った泥棒が、扉の前で端から順に差し込んでいく。 いつかは開きますが、そのためには何度も外れを引く必要があります。 総当たり攻撃(ブルートフォース攻撃)はこの形の攻撃で、 弱点は「失敗が大量に出ること」にあります。
失敗の回数を絞ると何が起きるか
- 5回失敗したら30分ロック、といった制限を置くと、1時間に試せるのは 10通り程度になります。総当たりに必要な時間は現実的でなくなります
- パスワードの桁数や文字種を増やすことも、同じ弱点への対策です。 試す組合せの総数そのものが跳ね上がり、当たるまでの時間が伸びます
- 逆に、誕生日や単語のような当てやすいパスワードは、試す順番を工夫する 攻撃(辞書攻撃)で短時間に破られます
一方、ロックには副作用もあります。攻撃者がわざと失敗を繰り返して 正規の利用者を締め出す、という使い方もできるためです。
混同しやすい攻撃との違い
| 攻撃 | 何を試すか | ロックの効き方 |
|---|---|---|
| 総当たり攻撃 | あり得る組合せすべて | よく効く |
| パスワードリスト攻撃 | 流出した正しい組合せ | 効きにくい |
| ショルダーハッキング | 見て知った正しい値 | 効かない |
| フィッシング | 偽サイトで入力させる | 効かない |
試験では「回数制限」「アカウントロック」と結び付くのは総当たり攻撃です。 失敗が大量に出る攻撃かどうかが、見分ける手がかりになります。