問題 40★★☆

利用者がWebサイトと通信しているときに、中間者(Man-in-the-middle)攻撃を 仕掛けられた。このとき攻撃者が行っていることとして、最も適切なものはどれか。

正解:ウ

各選択肢の解説

  1. ア利用者のPCに感染させたマルウェアを使い、ブラウザの中で送信内容を書き換えている。

    誤り。これはMITB(Man-in-the-browser)攻撃です。名前が似ていますが、攻撃者が いる場所が違います。MITBは利用者のPCの中、中間者攻撃は通信経路の途中です。

  2. イ本物に似せた偽のWebサイトを用意し、メールで利用者を誘導して入力させている。

    誤り。これはフィッシングです。どちらも情報を盗まれますが、フィッシングでは 利用者は偽サイトと通信しており、本物のWebサイトとのやり取りは成立していません。

  3. ウ利用者とWebサイトの通信経路に割り込み、双方になりすまして内容を中継している。

    正解。攻撃者は利用者にはWebサイトのふりを、Webサイトには利用者のふりをして 通信を取り次ぎます。やり取りが成立するので、盗み見や改ざんに気づきにくくなります。

  4. エ設定の甘いメールサーバを経由させ、無関係な宛先へ大量のメールを送っている。

    誤り。これは第三者中継(オープンリレー)の悪用です。「中継」という言葉は 共通しますが、こちらは迷惑メールの送信元を隠すためで、通信の盗み見はしません。

理解を深めるために

手紙を途中で開けて、封をし直して届ける配達人

中間者攻撃は、通信する二者のあいだに攻撃者が入り込む攻撃です。

手紙にたとえると、配達の途中で封を開けて中身を読み、必要なら書き換え、 封をし直して相手に届ける配達人にあたります。手紙は届き、返事も返ってくるので、 送った側も受け取った側も異常に気づけません。

なぜ気づきにくいのか

攻撃者は通信を止めるのではなく、取り次ぎます。

  • 利用者に対しては、Webサイトのふりをする
  • Webサイトに対しては、利用者のふりをする
  • 受け取った内容を読み取り、場合によっては書き換えてから相手に渡す

利用者から見ると、Webサイトはいつも通りに表示され、操作も普通にできます。 正規のものに見せかけた無線LANのアクセスポイントに接続させる手口が代表例です。

対策の基本は、通信を暗号化したうえで相手が本物かを確かめることです。 ブラウザが出すサーバ証明書の警告を無視して先へ進むと、この確認を自分で外すことになります。

混同しやすいものとの違い

攻撃 攻撃者がいる場所・していること
中間者攻撃 通信経路の途中。双方になりすまして中継する
MITB攻撃 利用者のPCの中。ブラウザ内で内容を書き換える
フィッシング 偽のWebサイト。利用者をだまして入力させる
第三者中継の悪用 他人のメールサーバ。迷惑メールを中継させる

試験では「攻撃者がどこにいるか」で見分けます。通信経路の途中なら中間者攻撃、 利用者の端末の中ならMITB攻撃、偽サイトに呼び込むならフィッシングです。

前の問題へ次の問題へ