正解:エ
各選択肢の解説
ア元の記録は各部署で保護されているので、集めた後も元の部署の管理区分のまま扱う。
誤り。元の区分は、それぞれの記録を単独で見たときの重要度で決めたものです。 集めて組み合わせると、単独では分からなかった情報が見えるようになるため、 元の区分を引き継ぐだけでは守りが足りなくなることがあります。
イ分析の結果は統計値として使うので、基盤に入れる個々の記録は保護の対象から外す。
誤り。最終的に出す結果が統計値でも、基盤の中には一人ひとりの記録がそのまま残っています。 保護が要るかどうかは、結果の形ではなく、基盤に何が入っているかで決まります。
ウ形式がばらばらなので、表の形に整えられた記録だけを保護の対象として管理する。
誤り。表の形かどうかは構造化データか非構造化データかの区別で、重要度とは関係がありません。 ログのような形式の整っていないデータにも、個人の行動は記録されています。
エ組み合わせると個人の行動を追えるため、集めた後の重要度を改めて評価し、閲覧者を絞る。
正解。いつ入館し、どこで接続し、何を印刷したかを重ねると、特定の人の一日がたどれます。 多様なデータを集めたときは、集めた後のデータを一つの資産として評価し直します。
理解を深めるために
1枚ずつなら平凡な写真も、並べると行動記録になる
駅の改札を通った記録、コンビニのレシート、会社の入館記録。どれも1枚だけなら 大した情報ではありません。ところが時刻順に並べると、その人がいつどこで何をしたかが 分かる行動記録になります。種類の違うデータを大量に集めて分析するビッグデータの取り組みでは、 この「集めると重要度が上がる」性質に注意が要ります。
なぜ集めた後に評価し直すのか
- 組み合わせの効果: 入館時刻、接続したアクセスポイント、印刷した文書名を重ねると、 特定の人の居場所や作業内容がたどれる
- 元の区分の前提が崩れる: 各部署の管理区分は、その記録を単独で見たときの重要度で決めている
- 一か所に集まる: 分析基盤に入れると、一度の不正アクセスで全部が漏れる
そのため、集めた後のデータを一つの情報資産として重要度を評価し直し、閲覧できる人や 持ち出しの条件を決めます。分析に不要な項目は、集める段階で外すことも検討します。
選択肢の考え方の違い
| 選択肢の考え方 | どこがずれているか |
|---|---|
| 集めた後の重要度を評価し直す | 組み合わせで重要度が上がる性質に対応している |
| 元の部署の区分を引き継ぐ | 単独で見たときの重要度のままになっている |
| 結果が統計値なら保護しない | 基盤の中身ではなく出力の形で判断している |
| 表の形のデータだけ守る | 構造化かどうかと重要度を混同している |
ビッグデータは量・種類・発生頻度の大きさを表す言葉です。試験では、多様なデータを集める場面で 「集めたことで何が分かるようになるか」に目を向けられるかが問われます。