正解:イ
各選択肢の解説
ア個人情報に当たらないので、取得する項目や使い道を利用者に示す必要はない。
誤り。法令上の個人情報に当たらないことは、配慮が要らないことを意味しません。 家電の使い方からは在宅の時間帯や生活の様子が分かります。利用者が知らないまま 使われていると分かれば、信頼を損ないます。
イ生活の様子が分かるパーソナルデータとして、取得する項目と使い道を利用者に示す。
正解。個人に関わるデータは、個人情報に当たらなくてもパーソナルデータです。 何を集めて何に使うかを利用者に分かるように示すことが、安心して使ってもらう前提になります。
ウ個人情報保護法に基づき、利用する前に一人ずつ本人の同意を得なければならない。
誤り。個人情報保護法の義務は、個人情報に当たるデータが対象です。問題文の条件では 個人情報に当たらないとされているので、法に基づく同意は求められません。 法的な義務と、利用者への配慮は分けて考えます。
エ匿名加工情報に当たるので、作成した情報の項目を公表する手続を行う必要がある。
誤り。匿名加工情報は、個人情報を加工して本人を識別できないようにしたものです。 初めから個人情報でない形で集めたデータは、匿名加工情報の手続の対象になりません。
理解を深めるために
法律の線の外側にも「誰かの暮らし」がある
エアコンが毎朝7時に動き出し、平日の昼は止まっている。名前が分からなくても、 その家の暮らし方は見えてきます。こうした個人に関わるデータを広くパーソナルデータと呼びます。 法令上の個人情報はその一部で、個人情報に当たらないデータも含みます。
なぜ個人情報でなくても示すのか
- 法的な義務の範囲: 個人情報保護法の義務は個人情報が対象。今回のデータには同意などの義務がかからない
- 利用者の受け止め方: 在宅の時間帯が分かるデータを、知らないうちに使われていたと分かれば、 法令違反でなくても信頼を失う
- 透明性: 取得する項目と使い道を、利用規約の奥ではなく分かりやすい場所で示す
情報セキュリティ担当者は、「法令上問題ないか」と「利用者がどう受け止めるか」を分けて考えます。 前者を法務部門が確認した後でも、後者の観点から助言する余地があります。
混同しやすいものとの違い
| 用語 | 何を表すか |
|---|---|
| パーソナルデータ | 個人に関わるデータ全般。個人情報に当たらないものも含む |
| 個人情報 | 生存する個人を識別できる情報。個人情報保護法の義務の対象 |
| 匿名加工情報 | 個人情報を加工して本人を識別できないようにしたもの |
試験では、法令の義務がかからないデータについて「何もしなくてよい」と「法律上の同意が要る」の 両極端を避け、パーソナルデータとしての配慮を選べるかが問われます。