正解:エ
各選択肢の解説
アシステム監査は法令や社内規程の違反を見つける監査で、入力が少ないことは規程違反に当たるから。
誤り。法令や規程が守られているかを確かめるのは、コンプライアンス監査の見方です。 入力の少なさは規程違反とは限らず、この指摘は「導入した目的が果たせているか」という別の観点から出ています。
イシステム監査は安全性を確かめる監査で、入力されないデータは可用性を損なうことになるから。
誤り。システム監査を安全性の確認だけと捉える誤解です。可用性は必要なときに使える状態かのことで、 使われていないことは可用性の問題ではありません。安全性はシステム監査の観点の一部にすぎません。
ウシステム監査は監査人が業務改善を代わりに進める活動で、改善の余地はすべて範囲に入るから。
誤り。監査人の役割の誤解です。監査人は検証・評価して改善を提案しますが、改善を実施するのは 監査を受ける側です。監査人が実施まで担うと、自分の仕事を自分で評価することになり独立性を損ないます。
エシステム監査は、情報システムの利活用が組織の目的の達成に役立っているかも検証・評価するから。
正解。システム監査は、情報システムの利活用に係る検証・評価を行う監査です。 安全に動いているかだけでなく、導入した目的に役立っているかも確かめる対象に入ります。
理解を深めるために
「壊れていない」と「役に立っている」は別の話
新しい道具を買って、故障も事故も無かったとしても、誰も使っていなければ買った意味がありません。 システム監査は、この「意味があったか」まで確かめます。
経済産業省のシステム監査基準(令和5年改訂)は、システム監査を、専門性と客観性を備えた監査人が、 一定の基準に基づいて情報システムの利活用に係る検証・評価を行い、ガバナンス・マネジメント・コントロールの 適切性について保証や改善のための助言を行う監査、と位置づけています。
なぜ利活用まで見るのか
情報システムは、組織の目的を達成するための手段です。そのため、監査の観点は守りだけに限りません。
- 安全性: 不正アクセスや障害から守られているか
- 有効性: 導入の目的(この問題では商談状況の把握)が実現しているか
- 効率性: 投資や運用の負担に見合った効果が出ているか
情報セキュリティの担当者は「監査=セキュリティの点検」と思いやすいのですが、 システム監査では、安全でも使われていないシステムは指摘の対象になります。
混同しやすいものとの違い
| 見方 | 何を確かめるか |
|---|---|
| システム監査 | 情報システムの利活用が組織の目的に役立っているか(安全性も含む) |
| コンプライアンス監査 | 法令・社内規程・社会の規範が守られているか |
| 「安全性だけを見る」 | 誤解。安全性はシステム監査の観点の一部 |
| 「監査人が改善を実施する」 | 誤解。監査人は提案まで。実施は監査を受ける側 |
指摘の中身が「目的が果たせているか」なら、システム監査の利活用の観点だと見分けられます。