問題 27★★★

プロキシサーバのログに、3日前の10時に社内の 192.168.1.23 から不審なサイトへの通信が記録されていた。 社内のPCはDHCPでIPアドレスを自動で受け取っている。通信したPCを特定する方法として最も適切なものはどれか。

正解:ウ

各選択肢の解説

  1. アいま 192.168.1.23 を使っているPCを調べ、そのPCを通信元と判断する。

    誤り。DHCPはIPアドレスを期間付きで貸し出し、返却されたものを別のPCに貸し直します。 3日前と今とで同じアドレスを同じPCが使っている保証はありません。手元で一番簡単に 確かめられる方法なので選びがちですが、「その時刻に誰が持っていたか」を確かめていません。

  2. イDNSサーバの記録で、192.168.1.23 に対応する名前を調べて判断する。

    誤り。DNSはドメイン名とIPアドレスを対応づける仕組みで、ある時刻にどのPCが そのアドレスを使っていたかの履歴を持つ役割ではありません。どちらも「アドレスを 調べる」仕組みに見えるため混同しやすいですが、貸出しの記録を持つのはDHCPサーバです。

  3. ウDHCPサーバの記録で、その時刻に 192.168.1.23 を貸していた機器を調べる。

    正解。自動割当ではアドレスの持ち主が時間とともに変わります。DHCPサーバの貸出しの記録には 貸した相手の機器(MACアドレス)と期間が残るので、その時刻の持ち主までたどれます。

  4. エルータの経路表で、192.168.1.23 の通信がどこへ送られたかを調べる。

    誤り。経路表は宛先のネットワークごとに次の転送先を決めるための表で、ルーティングに使います。 どのPCがいつそのアドレスを使ったかは記録していません。通信の行き先を知る手段と、 通信元の機器を特定する手段を分けて考える必要があります。

理解を深めるために

アドレスは「貸し出された座席番号」

DHCPで配られるIPアドレスは、図書館の閲覧席の番号のようなものです。 3日前に「20番の席」にいた人を知りたいとき、いま20番に座っている人を見ても答えになりません。 必要なのは、その時刻に20番を誰に貸したかという受付の記録です。

なぜDHCPサーバの記録を見るのか

  • DHCPは、接続してきた機器にIPアドレスを期間を区切って貸し出す
  • 期限が切れたり機器が離れたりしたアドレスは、別の機器に貸し直される
  • DHCPサーバは、どの機器(MACアドレス)にどのアドレスをいつからいつまで貸したかを記録できる

ログに残るのは通信元のIPアドレスだけなので、自動割当の環境では 「アドレス→その時刻の機器」と二段階でたどる必要があります。貸出しの記録の保存期間が 短いとたどれなくなるため、インシデント対応に備えて記録を残しておく設定も大切です。

混同しやすいものとの違い

手段 分かること
DHCPサーバの貸出しの記録 ある時刻に、そのアドレスをどの機器に貸していたか
いまの利用者の確認 現在の持ち主だけ。過去の持ち主とは限らない
DNSサーバの記録 ドメイン名とIPアドレスの対応
ルータの経路表 宛先ネットワークごとの次の転送先

試験では、自動割当の環境で過去の通信元を特定する場面が出たら、「その時刻の貸出し記録」を見ると判断します。

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