正解:ウ
各選択肢の解説
アいま 192.168.1.23 を使っているPCを調べ、そのPCを通信元と判断する。
誤り。DHCPはIPアドレスを期間付きで貸し出し、返却されたものを別のPCに貸し直します。 3日前と今とで同じアドレスを同じPCが使っている保証はありません。手元で一番簡単に 確かめられる方法なので選びがちですが、「その時刻に誰が持っていたか」を確かめていません。
イDNSサーバの記録で、192.168.1.23 に対応する名前を調べて判断する。
誤り。DNSはドメイン名とIPアドレスを対応づける仕組みで、ある時刻にどのPCが そのアドレスを使っていたかの履歴を持つ役割ではありません。どちらも「アドレスを 調べる」仕組みに見えるため混同しやすいですが、貸出しの記録を持つのはDHCPサーバです。
ウDHCPサーバの記録で、その時刻に 192.168.1.23 を貸していた機器を調べる。
正解。自動割当ではアドレスの持ち主が時間とともに変わります。DHCPサーバの貸出しの記録には 貸した相手の機器(MACアドレス)と期間が残るので、その時刻の持ち主までたどれます。
エルータの経路表で、192.168.1.23 の通信がどこへ送られたかを調べる。
誤り。経路表は宛先のネットワークごとに次の転送先を決めるための表で、ルーティングに使います。 どのPCがいつそのアドレスを使ったかは記録していません。通信の行き先を知る手段と、 通信元の機器を特定する手段を分けて考える必要があります。
理解を深めるために
アドレスは「貸し出された座席番号」
DHCPで配られるIPアドレスは、図書館の閲覧席の番号のようなものです。 3日前に「20番の席」にいた人を知りたいとき、いま20番に座っている人を見ても答えになりません。 必要なのは、その時刻に20番を誰に貸したかという受付の記録です。
なぜDHCPサーバの記録を見るのか
- DHCPは、接続してきた機器にIPアドレスを期間を区切って貸し出す
- 期限が切れたり機器が離れたりしたアドレスは、別の機器に貸し直される
- DHCPサーバは、どの機器(MACアドレス)にどのアドレスをいつからいつまで貸したかを記録できる
ログに残るのは通信元のIPアドレスだけなので、自動割当の環境では 「アドレス→その時刻の機器」と二段階でたどる必要があります。貸出しの記録の保存期間が 短いとたどれなくなるため、インシデント対応に備えて記録を残しておく設定も大切です。
混同しやすいものとの違い
| 手段 | 分かること |
|---|---|
| DHCPサーバの貸出しの記録 | ある時刻に、そのアドレスをどの機器に貸していたか |
| いまの利用者の確認 | 現在の持ち主だけ。過去の持ち主とは限らない |
| DNSサーバの記録 | ドメイン名とIPアドレスの対応 |
| ルータの経路表 | 宛先ネットワークごとの次の転送先 |
試験では、自動割当の環境で過去の通信元を特定する場面が出たら、「その時刻の貸出し記録」を見ると判断します。