正解:ア
各選択肢の解説
ア名前の問合せに偽の応答が返され、正しいURLでも偽サイトのIPアドレスに接続している。
正解。PCはURLのドメイン名をDNSサーバに問い合わせてIPアドレスを得てから接続します。 問合せ先が攻撃者のサーバに替えられると、名前が正しくても偽サイトのアドレスが返されます。
イブラウザに保存された以前のページの写しが、偽のサイトとして表示されている。
誤り。これはキャッシュの説明です。キャッシュは一度表示したページの写しを再利用して 表示を速くするもので、見たことのない偽サイトを作り出すことはありません。 設定で見つかったのはDNSサーバの指定の異常なので、手掛かりと合いません。
ウブックマークのドメイン名が、よく似た別のドメイン名に書き換えられている。
誤り。似たドメイン名で偽サイトへ誘う手口はありますが、問題文ではURLは正しいとされています。 名前が正しいのに偽サイトに着くのは、名前からアドレスを調べる段階が狂っているからです。 条件が違う手口と区別してください。
エルータの経路表が書き換えられ、正しいIPアドレス宛ての通信が別の場所へ届いている。
誤り。経路表はネットワークの中継に使う表で、書き換えられれば同じルータを使う他のPCにも 影響が出ます。今回は1台だけの症状で、そのPCのDNSサーバの指定がおかしいので、 ルーティングではなく名前解決の問題と判断できます。
理解を深めるために
電話番号案内が偽物にすり替わった状態
DNSは、名前(ドメイン名)から電話番号(IPアドレス)を教えてくれる番号案内のようなものです。 相手の名前を正しく告げても、案内係が偽物なら偽の番号を教えられ、そのままかけてしまいます。 名前が正しいことは、つながる先が正しいことの保証になりません。
なぜ正しいURLでも偽サイトに着くのか
- PCはURLのドメイン名を、設定されたDNSサーバに問い合わせてIPアドレスを得る
- 得たIPアドレスに対して接続する。PCは返ってきたアドレスが正しいかを自分では確かめない
- PCのDNSサーバの指定を書き換えるマルウェアがあり、書き換えられると偽の応答を受け取り続ける
1台だけの症状で、そのPCのDNSサーバの指定に見覚えのないアドレスが入っているなら、 そのPCの設定が書き換えられた(マルウェア感染の疑いがある)と考えて、ネットワークから切り離して調べます。 偽サイトで入力した情報があれば、パスワードの変更なども必要です。
混同しやすいものとの違い
| 原因 | 症状の出方 |
|---|---|
| DNSサーバの指定の書換え | 名前は正しいのに偽サイトのアドレスに接続する |
| キャッシュ | 以前に見たページの写しを表示する。新しい偽サイトは作らない |
| よく似たドメイン名 | URLそのものが違う。名前をよく見れば気づける |
| 経路表の書換え | 同じルータを使う機器すべてに影響する |
試験では、「URLは正しいのに偽サイト」という症状から、名前とアドレスを対応づける段階を疑えるかが問われます。