正解:エ
各選択肢の解説
ア相手が受信の操作をするまでは自社のサーバに残るので、消せば届かずに済む。
誤り。POP3やIMAPで相手が受け取る先は、相手側のメールサーバです。送信したメールが 自社のサーバで相手の受信を待っているわけではありません。「受け取るまでは送り元にある」と いう郵便の差出しとの混同から生じやすい誤解です。
イ相手がサーバに置いたまま読む方式なら、自社のサーバから消すと相手側でも消える。
誤り。これはIMAPの「サーバに置いたまま読む」性質を、送り元のサーバと取り違えたものです。 IMAPで置いたままにするのは相手側のサーバで、自社のサーバで消しても相手側のメールは そのまま残ります。
ウ1文字違いのアドレスは名前の対応が取れないので、届かずに送信元へ戻ってくる。
誤り。DNSで見つからないドメイン名なら届かずに戻ることがありますが、今回は実在するアドレスです。 名前の対応は取れるので、メールはそのまま届きます。存在しない宛先の場合という 別の条件と混同しないことが大切です。
エ通常は送信直後に相手側のサーバへ転送済みなので、相手に削除を依頼し事故として報告する。
正解。SMTPはメールを相手側のメールサーバまで送り届けます。届いた後は自社のサーバで 消しても取り消せないので、受け取った相手に削除を頼み、社内の手順に沿って報告します。
理解を深めるために
ポストに入れた手紙は取り出せない
メールの送信は、手紙をポストに入れて相手の郵便受けまで運ばせることに当たります。 運ばれた後に自分の家の控えを捨てても、相手の郵便受けの手紙は消えません。 送信のやり直しが効くのは、相手のサーバに着く前だけです。
なぜ自社のサーバで消しても取り消せないのか
- SMTP: 送信者のメールソフトから自社のメールサーバへ、そこから相手側のメールサーバへメールを届ける
- 相手側のサーバに着いた時点で、メールは相手の管理下に移る
- POP3・IMAP: 受信者が相手側のサーバからメールを受け取るための仕組み。送り元のサーバは関係しない
通常、転送は送信直後に行われるので、数分たっていればまず届いています。 取れる対応は、誤って受け取った相手に削除を依頼すること、 社内の手順に従って情報漏えいの事故として報告し、影響を見積もることです。
混同しやすいものとの違い
| 仕組み | 誤送信との関係 |
|---|---|
| SMTP | 相手側のサーバまで届ける。届いた後は送り元で取り消せない |
| POP3 | 受信者が相手側のサーバから取り込む。送り元のサーバは関係しない |
| IMAP | 相手側のサーバに置いたまま読む。送り元で消しても相手側は残る |
| DNS | 宛先のドメイン名を調べる。実在する宛先なら届いてしまう |
試験では、メールがどの区間をどの仕組みで運ばれるかを押さえ、誤送信の後に何ができて何ができないかを判断します。