正解:エ
各選択肢の解説
ア特定秘密保護法
誤り。この法律も、指定された秘密の取扱いを適性評価で認められた者に限る仕組みを持つため 混同しやすいのですが、対象は防衛・外交・特定有害活動(スパイ活動など)の防止・テロリズムの防止の4分野です。 物資の供給網のような経済の基盤に関わる情報は、この場面の別の法律で扱います。
イ経済安全保障推進法
誤り。この法律は、重要物資の安定供給の確保や基幹インフラの設備の事前審査など、 経済安全保障の施策そのものを定めています。供給網という言葉が共通するので紛らわしいのですが、 秘密情報を指定し、取り扱う人を適性評価で絞る制度ではありません。
ウサイバー対処能力強化法
誤り。この法律は、基幹インフラ事業者からのインシデント報告や、国による重大なサイバー攻撃への 対処の仕組みを定めています。官民の情報共有を含むので連想しやすいのですが、 秘密情報の指定や、それを扱う従業員の適性評価を定める法律ではありません。
エ重要経済安保情報保護法
正解。重要なインフラや物資の供給網の保護に関する非公開の情報のうち、特に秘匿が必要なものを 行政機関の長が重要経済安保情報に指定します。契約先の事業者でも、扱えるのは 適性評価で認められた従業員に限られます。
理解を深めるために
経済の基盤に関わる秘密を、民間と共有するための法律
国が持つ情報の中には、インフラや重要な物資の供給網の弱点のように、漏れると国の安全に 影響するものがあります。こうした情報を民間企業と共有して対策を進めるには、 「誰に渡し、社内の誰が扱ってよいか」を決めるルールが要ります。それを定めたのが 重要経済安保情報保護法(正式名称は「重要経済安保情報の保護及び活用に関する法律」)です。
仕組みの要点
- 行政機関の長が、重要経済基盤(重要なインフラの提供体制と、重要な物資の供給網)の保護に関する 非公開の情報のうち、漏えいが安全保障に支障を与えるおそれがあり特に秘匿が必要なものを指定する
- 特定秘密に当たる情報は除かれる(特定秘密保護法との重なりを避ける)
- 民間の事業者は、行政機関との契約に基づいて情報の提供を受ける(適合事業者)
- 情報を扱えるのは、本人の同意を得て行う適性評価で、漏らすおそれがないと認められた者に限られる
企業の担当者から見ると、情報を受け取る会社と、社内でそれを扱える人の両方が限定されるのが特徴です。 受け取ってから扱う人を社内で自由に決められるわけではありません。
混同しやすいものとの違い
| 法律 | 中心にあるもの |
|---|---|
| 重要経済安保情報保護法 | 経済の基盤に関わる秘密情報の指定と、取り扱う人の限定 |
| 特定秘密保護法 | 防衛・外交などの4分野の秘密情報の指定と、取り扱う人の限定 |
| 経済安全保障推進法 | 重要物資の安定供給や基幹インフラの設備審査などの経済施策 |
| サイバー対処能力強化法 | 基幹インフラへのサイバー攻撃の報告と、国による対処 |
適性評価が出てきたら情報保護の法律と絞り込み、次に情報の分野(経済の基盤か、防衛・外交か)で 2つの法律を見分けます。