正解:ウ
各選択肢の解説
ア情報の分類。重要度に応じて区分を決め、文書ごとに判断する。
誤り。区分を決めて文書ごとに判断する作業は、この部門ではすでに行われています。 分類とラベル付けは続けて行うため一つに見えがちですが、問題は判断した区分が 文書を受け取った人に伝わっていない点にあります。
イ情報及びその他の関連資産の目録。資産と管理責任者を一覧にする。
誤り。目録は、組織がどんな情報資産を持ち、誰が管理するかを把握するためのものです。 台帳に記録しているという点で近く見えますが、台帳は担当者が見るもので、 転送された文書を開いた人には区分が見えません。
ウ情報のラベル付け。決めた区分を文書そのものに表示する。
正解。区分が台帳にしかなければ、文書が手から手へ渡るうちに扱いの手がかりが失われます。 文書そのものに表示しておけば、受け取った人もその場で扱い方を判断できます。
エ情報及びその他の関連資産の許容される利用。使い方の規則を定める。
誤り。許容される利用は、資産を使ってよい範囲や禁止事項を定める管理策です。 規則が整っていても、目の前の文書が社外秘だと分からなければ規則を当てはめられません。 不足しているのは規則ではなく、区分を知る手段です。
理解を深めるために
区分は「文書に付いて回る」形にする
荷物に「ワレモノ」のシールが貼っていなければ、伝票に書いてあっても、 運ぶ人は普通の荷物として扱います。情報も同じで、区分を決めることと、 それを文書に表示することは別の作業です。JIS Q 27002 では、情報の分類と 情報のラベル付けは、どちらも組織的管理策の中で別々の管理策として並んでいます。
なぜラベル付けが要るのか
- 情報の分類は、重要度や求められる保護の程度で区分を決める作業
- 情報のラベル付けは、決めた区分を情報そのものに表示する作業。 紙なら印字やスタンプ、電子ファイルならヘッダーやファイルのプロパティなど
- 文書は転送・印刷・複製されて、作成者や台帳から離れていく。 表示がないと、受け取った人は区分を確かめる手段を持たない
- 表示の方法は分類の規則と合わせて定め、作成した人が付けることを手順にしておく
混同しやすい管理策との違い
| 管理策 | 何をするか |
|---|---|
| 情報のラベル付け | 決めた区分を情報そのものに表示する |
| 情報の分類 | 重要度に応じて区分を決める |
| 情報及びその他の関連資産の目録 | 持っている資産と管理責任者を一覧にする |
| 情報及びその他の関連資産の許容される利用 | 使ってよい範囲や禁止事項を定める |
「区分は決まっているのに、受け取った人が扱いを誤った」という場面なら、 分類ではなくラベル付けの不足です。判断がまだ行われていないなら分類が先になります。