正解:イ
各選択肢の解説
ア不安を与えないよう残るリスクは伏せて、導入した対策の効果だけを伝える。
誤り。都合のよい情報だけを伝える誤解です。残るリスクを知らない利用者は、 それを避ける使い方ができません。リスクコミュニケーションは安心させるための 広報ではなく、リスクの情報を関係者と共有することです。
イ残るリスクと利用時の注意点を説明し、業務上の懸念を聞いて対応に反映する。
正解。リスクの情報を伝えるだけでなく、利用者の側からも意見や懸念を受け取り、 対応に生かしています。双方向でやり取りするのがリスクコミュニケーションです。
ウ対応方針が決まった後で、決定事項として利用ルールを一方的に通知する。
誤り。周知はしていますが、送り手から受け手への一方通行です。業務の実態を 知る利用者の意見を聞かないと、守れないルールや見落としたリスクが残ります。 意見を受け取って反映する流れがあるかで区別します。
エリスクの内容は専門的なので、担当者が作ったリスク値の一覧を配布して読んでもらう。
誤り。情報は渡していますが、受け手が理解できる形になっていません。 数値の一覧だけでは、何に気をつければよいかが利用者に伝わりません。 相手に合わせて分かる言葉で説明し、疑問に答えることが求められます。
理解を深めるために
リスクは「知らせる」だけでなく「話し合う」
医師が手術の前に、成功の見込みと合併症の可能性を説明し、患者の不安や質問に答えるのと 似ています。リスクを隠しても、一方的に紙を渡しても、患者は納得して備えられません。 双方向のやり取りで、リスクについての理解をそろえるのがリスクコミュニケーションです。
なぜ双方向でなければならないのか
- 残るリスクを知らなければ、利用者はそれを避ける使い方ができない
- 業務の実態は利用者のほうがよく知っている。意見を聞くと、守れないルールや 見落としていたリスクが見つかる
- 情報を出すだけでなく、相手に分かる形で伝え、反応を受け取って対応に生かすまでが一続き
- 関係者は社内の利用者に限らない。経営層、委託先、顧客などとも、それぞれに合った形でやり取りする
混同しやすいやり方との違い
| やり方 | 欠けているもの |
|---|---|
| リスクと注意点を説明し、懸念を聞いて反映する | なし(双方向で理解がそろう) |
| 残るリスクを伏せて効果だけ伝える | 正確な情報 |
| 決定後に一方的に通知する | 受け手からの意見 |
| リスク値の一覧を配る | 受け手が理解できる形 |
選択肢を見分けるときは、「リスクを正直に伝えているか」と「相手の声を受け取っているか」の 2点がそろっているかを確かめます。