正解:エ
各選択肢の解説
ア受注窓口を全社で一本化した後の、目指す業務の流れとシステム構成を描いた図
誤り。これはTo-beモデルです。業務とシステムを描いた図という点は同じなので 混同しますが、描いている時点が違います。「一本化した後」「目指す」とあるとおり これからの姿であり、今の姿を描くAs-isモデルと対になるものです。
イ今後3年間で、どの営業所のシステムからどの順に統合していくかを示した工程表
誤り。これは移行計画です。As-isモデルとTo-beモデルの差を、どの順で埋めるかを 示します。EAの中で作る資料ですが、ある時点の業務とシステムの姿を描いた モデルではなく、現状から目標へ進む道順を表したものです。
ウ現在稼働している受注システムの障害件数と復旧時間を、月ごとに集計した報告書
誤り。これはシステム運用の実績報告です。「現在」の情報なのでAs-isと 思いがちですが、As-isモデルは業務とシステムの構造を描いたものです。 障害の件数は運用の結果を示す数値で、業務の流れやシステムのつながりは分かりません。
エ営業所ごとに異なる現在の受注手順と、使っているシステムのつながりを描いた図
正解。As-isモデルは、今の業務とシステムの姿をありのままに描いた現状モデルです。 営業所ごとの違いをそのまま図にすることで、どこが重複し、どこがつながって いないかが初めて見える形になります。
理解を深めるために
片付けの前に撮る「今の部屋の写真」
部屋を片付けるとき、まず今の状態を写真に撮っておくと、どこに物が重なり、 どこが使われていないかがよく分かります。きれいに見せるために 物をどけてから撮っては意味がありません。As-isモデルは、この「今のままの写真」です。
As-isモデルに描くもの、描かないもの
As-isモデルは、EAで最初に作る現状モデルです。条件は二つあります。
- 時点が「今」であること … 理想や予定を混ぜず、ありのままを描く
- 業務とシステムの構造を描いていること … 誰がどの順で何をし、 どのシステムがどうつながっているか
D社の例では、営業所ごとに受注手順が違うこと自体が重要な情報です。 違いをそのまま描くからこそ、同じ入力を二度している箇所や、 営業所ごとに別々のシステムを抱えている箇所が見えてきます。
一方、現在の情報であっても、障害件数のような運用の数値は構造を描いていないので、 As-isモデルにはあたりません。
混同しやすいものとの違い
| 資料 | 描いているもの | 時点 |
|---|---|---|
| As-isモデル | 業務とシステムの構造 | 今 |
| To-beモデル | 業務とシステムの構造 | 目指す将来 |
| 移行計画 | 今から将来へ進む順序と時期 | 途中の道のり |
| 運用の実績報告 | 障害件数などの運用結果 | 今(構造ではない) |
試験では、まず「今の姿か、これからの姿か」で As-is と To-be を分け、 次に「構造を描いた図か、順序や数値か」でモデル以外の資料を外します。