正解:エ
各選択肢の解説
アブランドイメージ
誤り。顧客がそのブランドに対して実際に抱いている印象のことです。 言葉が似ていますが、こちらは顧客の側に結果としてできあがるもので、 企業が事前に「定める」ことはできません。設問は企業が目指す姿を定めた場面です。
イブランドエクイティ
誤り。知名度や信頼の積み重ねによって、ブランドの名前そのものがもつ 資産としての価値のことです。長年の活動の結果として蓄積されるものであり、 立ち上げの時点で言葉にして定める「目指す姿」とは別のものです。
ウブランドロイヤルティ
誤り。顧客が特定のブランドに愛着をもち、繰り返し選び続ける度合いのことです。 顧客の行動や気持ちの強さを表す言葉であり、 企業が定めるブランドの設計図にあたるものではありません。
エブランドアイデンティティ
正解。自社のブランドを顧客にどう認識してほしいかを、企業の側が定めたものです。 ロゴ、商品設計、広告の表現などをそろえるときの拠り所になるので、 ブランドづくりの設計図にあたります。
理解を深めるために
「こう見られたい」と「こう見られている」は別のもの
自己紹介で「私は慎重な人間です」と言うのは、本人が決められます。 けれども、周りが実際にどう思っているかは、本人には決められません。
ブランドも同じです。企業が「こう認識してほしい」と定めた姿が ブランドアイデンティティで、顧客が実際に抱いている印象がブランドイメージです。 前者は送り手の側、後者は受け手の側にあります。
設計図があるから、表現がそろう
ブランドアイデンティティを先に言葉にしておくと、次のような判断の拠り所になります。
- ロゴや色づかいをどうするか
- どんな商品を出し、どんな商品は出さないか
- 広告でどんな言葉づかいをするか
拠り所がないと、担当者や時期によって表現がばらばらになり、 顧客の中に一つのまとまった印象が残りません。 ブランディングとは、定めたアイデンティティと顧客が抱くイメージとの差を 埋めていく活動だと言えます。
混同しやすいものとの違い
| 用語 | 何を表すか | どちらの側のものか |
|---|---|---|
| ブランドアイデンティティ | 顧客にどう認識してほしいかを定めた姿 | 企業(送り手) |
| ブランドイメージ | 顧客が実際に抱いている印象 | 顧客(受け手) |
| ブランドロイヤルティ | ブランドへの愛着、選び続ける度合い | 顧客(受け手) |
| ブランドエクイティ | ブランドの名前がもつ資産としての価値 | 活動の結果として蓄積 |
試験では「企業が定める」「目指す姿」とあればブランドアイデンティティ、 「顧客が抱く」「印象」とあればブランドイメージと見分けます。 主語が企業か顧客かを確かめるのが近道です。