正解:イ
各選択肢の解説
ア形式を問わず生データを元の形のまま貯めるデータレイク
誤り。データレイクは、加工前のデータを形式を問わずそのまま置いておく場所です。 同じく「大量に貯める」ものなので混同しがちですが、本問は「形式をそろえて統合する」 ことを求めているので、整えたうえで蓄えるDWHのほうが合います。
イ複数システムのデータを整えて統合し時系列で蓄えるDWH
正解。データウェアハウス(DWH)は、社内のばらばらなシステムのデータを分析用に 形式をそろえて集め、過去分も消さずに蓄える基盤です。全社横断・時系列の分析が主な用途です。
ウ特定の部門や用途に必要な部分だけを切り出すデータマート
誤り。データマートは、DWHなどから営業部向けなど用途を絞って取り出した小さな置き場です。 分析用に整っている点はDWHと同じですが、本問は「全社横断」なので範囲が狭すぎます。
エ日々の取引を処理し最新の状態を保つ業務システムのDB
誤り。業務システムのデータベースは、受注や入出金をその場で正しく処理するためのものです。 データはあっても、在庫数などは最新値に上書きされて過去が残りにくく、 重い集計を流すと業務処理を妨げるため、分析用には別の基盤を用意します。
理解を深めるために
全社の「分析用の倉庫」
DWH(データウェアハウス)の「ウェアハウス」は倉庫のことです。 販売・在庫・会計のように、ふだんは別々に動いているシステムからデータを集め、 商品コードや日付の書き方をそろえたうえで、一つの倉庫にしまっておきます。 倉庫の中身は規格がそろっているので、「3年前の同じ月と比べて、どの商品の在庫回転が悪くなったか」 のような、複数のシステムにまたがる問いにすぐ答えられます。
なぜ業務システムのままではだめなのか
業務システムのデータベースにもデータはあります。それでも分析用に別の基盤を用意するのは、 目的が違うからです。
- 業務システムは「今この瞬間を正しく処理する」ためのもの。在庫数などは最新値に上書きされる
- DWHは「過去から今までを比べる」ためのもの。時点ごとのデータを消さずに積み上げる
- 業務システムで重い集計を流すと、レジや受注の処理が遅くなるおそれがある
そのため、業務システムから定期的にデータを抜き出し、整えてDWHに入れる流れが一般的です。
混同しやすいものとの違い
| 用語 | 役割 |
|---|---|
| データウェアハウス(DWH) | 複数システムのデータを分析用にそろえて統合し、時系列で蓄える |
| データレイク | 形式を問わず、生のデータを元の形のまま蓄える |
| データマート | DWHなどから、特定の部門・用途に必要な部分だけを切り出す |
| 業務システムのデータベース | 日々の取引を処理し、最新の状態を保持する |
「形式をそろえて」「全社横断」「時系列」がそろえばDWH、 「そのまま」ならデータレイク、「特定の部門」ならデータマートと見分けます。