問題 18★★☆

売上分析の報告会で、担当者は以前から自分が唱えていた仮説に合う数値だけを取り上げ、 仮説に合わない数値は「たまたまだろう」として説明しなかった。 このような判断の偏りを表す用語はどれか。

正解:エ

各選択肢の解説

  1. ア統計的バイアス

    誤り。統計的バイアスは、対象の選び方や測り方に原因があって、集めたデータ自体が 母集団の姿からずれている状態です。今回ずれているのはデータではなく、 同じデータをどう読むかという人の側の判断です。

  2. イ擬似相関

    誤り。擬似相関は、第三の要因が両方を動かしているために、因果関係がないのに 関係があるように見える状態です。二つの項目の関係の読み違いを指す言葉なので、 都合のよい数値だけを選ぶ態度には当てはまりません。

  3. ウ外れ値

    誤り。外れ値は、他のデータから大きく離れた値そのものを指します。今回の 「たまたまだろう」という説明は外れ値の扱いに似ていますが、根拠を確かめずに 切り捨てている点が問題で、値の性質を表す用語では言い表せません。

  4. エ認知バイアス

    正解。人は自分の考えを裏づける情報を重く見て、反する情報を軽く見る傾向を 持ちます。この思い込みによる判断の偏りが認知バイアスで、 データが正しくても結論が歪む原因になります。

理解を深めるために

データは正しいのに、結論が歪む

天気予報が当たった日のことはよく覚えていて、外れた日のことは忘れてしまう。 人にはそういう癖があります。自分の考えに合う話だけが目に留まり、 合わない話は「例外だ」と片づけてしまうのです。これが認知バイアスで、 分析の場面では、同じ数字を前にしても見たい結論が先に決まってしまう形で現れます。

二つのバイアスは発生する場所が違う

用語 どこで生じるか 例
統計的バイアス データを集める・測る段階 来店客だけに満足度を聞く
認知バイアス データを読む・判断する段階 仮説に合う数値だけを見る
擬似相関 二つの項目の関係の解釈 気温が動かしているだけの相関

統計的バイアスは集め方を直せば減らせますが、認知バイアスは本人が気づきにくいのが やっかいなところです。

対策は仕組みで打つ

  • 仮説に反するデータも必ず示す決まりにする
  • 分析した本人以外の目を通す
  • 結論を出す前に、どんな数値が出たら仮説を捨てるかを決めておく

試験では「データに問題があるのか、人の判断に問題があるのか」で見分けます。 集め方の話なら統計的バイアス、読み方の話なら認知バイアスです。

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