問題 35★★★

食品メーカーが、新商品の評判をつかむためにSNSの投稿を収集して分析することにした。 このソーシャルメディアデータの特徴として、最も適切なものはどれか。

正解:エ

各選択肢の解説

  1. ア設問と回答者を自社で決めて集めるため、知りたい項目がそろった形で手に入る。

    誤り。これは自社でアンケートを行って集める1次データの特徴です。どちらも消費者の声を 集める手段なので混同しやすいですが、SNSの投稿は各自が好きなことを書いたもので、 自社の知りたい項目に沿っているとは限りません。問いを自分で立てたかどうかで区別します。

  2. イ項目と形式があらかじめ決まっているため、加工せずにそのまま件数や平均を集計できる。

    誤り。これは構造化データの特徴です。投稿日時などの一部は決まった形で取れますが、 投稿の中心は自由な文章や画像で、非構造化データが多くを占めます。評判を数えるには、 文章から意見を取り出す加工が先に要ります。行と列にそのまま収まるかで見分けます。

  3. ウ本人が意識せずに行った操作が記録されるため、言葉にしない実際の行動が分かる。

    誤り。これは閲覧履歴や購買履歴などの人の行動ログデータの特徴です。どちらも利用者から 生まれるデータですが、SNSの投稿は本人が意図して発信した言葉です。何をしたかの記録か、 何を言ったかの記録かで分かれます。

  4. エ自発的な率直な声を早く大量に得られる一方、発信する人に偏り全体を代表するとは限らない。

    正解。頼まれなくても書き込まれる生の声が発売直後から集まるのが強みです。ただし投稿するのは 一部の人で、強い不満や熱心な好意が目立ちやすいため、消費者全体の意見とみなすには注意が要ります。

理解を深めるために

頼まれずに書かれた声は、速くて多いが偏る

アンケートは「この商品の味はいかがでしたか」と聞いてから答えてもらいます。 SNSの投稿は誰にも頼まれずに書かれます。だからこそ、率直な感想が発売当日から大量に集まるのが ソーシャルメディアデータの強みです。

一方で、わざわざ投稿するのは「すごくおいしかった」「期待外れだった」と強く感じた人に偏りがちです。 何も感じなかった大多数の人は書き込みません。投稿の比率をそのまま消費者全体の比率と読むのは危険です。

分析に使うときに押さえること

  • 速さと量 … 発売直後から反応が集まり、アンケートを設計・実施するより早く傾向が見える
  • 偏り … 投稿する人は利用者全体の一部で、年代や関心にも偏りがある
  • 形式の不ぞろい … 文章・画像・動画が混ざり、テキストマイニングなどの加工を経て初めて集計できる
  • 真偽 … 誤解や冗談、なりすましも含まれ、内容の確からしさは一件ずつ保証されない

混同しやすいものとの違い

データ 何の記録か 主な特徴
ソーシャルメディアデータ 利用者が自ら発信した内容 速く大量。発信者に偏る
1次データ(アンケート) 自社が立てた問いへの回答 目的どおりの項目。集めるのに手間と時間
構造化データ 項目と形式が決まった表 そのまま集計できる
人の行動ログデータ 利用者の操作や行動 言葉にしない実際の行動が分かる

試験では、ソーシャルメディアデータの「利点」と「限界」を組にした選択肢が正解になりやすい形です。 利点だけ、あるいは他のデータの特徴を述べた選択肢と見分けてください。

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