問題 25★★★

取引先A社向けの見積書を添付したメールを、誤って別の取引先B社の担当者へ 送信してしまった。送信直後に気づいた社員の対応として、最も適切なものはどれか。

正解:ウ

各選択肢の解説

  1. ア受信者に電話して削除を依頼し、削除できたとの返事が得られるまで社内には報告しない。

    誤り。相手への連絡は必要ですが、個人の判断だけで進めている点が問題です。 誤送信は本人の失敗であると同時に組織からの情報漏えいで、取引先への説明を どうするかは組織が決めることです。報告が遅れるほど打てる手は減ります。

  2. イメールソフトの送信取消の機能を実行し、取り消せたものとみなして通常の業務に戻る。

    誤り。送信取消は、送信を数十秒だけ保留して取りやめる仕組みや、同じ組織内の メールを回収する仕組みであることが多く、社外の相手にいったん届いたメールを 消せるとは限りません。取り消せた前提で放置するのは危険です。

  3. ウ直ちに上司と情報管理の担当部署に報告し、指示に従って相手への連絡と影響の確認を行う。

    正解。誤送信は組織としての対応が必要な情報漏えいです。速やかに報告すれば、 相手への連絡と削除の依頼、漏れた内容の特定、取引先への説明までを組織の 判断で進められます。

  4. エ同じ宛先に「先ほどのメールは無効です」と書いたメールを送り、対応を終えたものとする。

    誤り。無効ですと伝えても、すでに届いた添付ファイルが消えるわけではなく、 かえって内容に関心を引くこともあります。相手に削除を依頼すること自体は 必要ですが、それだけで事態が収まったとは言えません。

理解を深めるために

誤送信は「自分の失敗」ではなく「組織の事故」

メールの誤送信は、うっかりミスの一つに見えますが、結果として起きているのは 自社の情報が社外の第三者に渡ったという事実です。隠したくなる気持ちが働く場面 ですが、対応が遅れるほど被害の確認も相手への説明も難しくなります。

気づいたあとの順序

  1. 上司と情報管理の担当部署へ直ちに報告する
  2. 組織の指示のもとで、受信者に連絡して削除を依頼する
  3. 何が、誰に、どこまで渡ったのかを特定する
  4. 必要に応じて関係先へ説明し、経緯を記録して再発防止につなげる

最初が報告であるのがポイントです。自分で先に電話して解決したつもりになると、 組織は事態を把握できないまま、後から取引先経由で発覚することになります。

起こす前に効く手当て

対策 効き方
送信前に宛先と添付を読み合わせる 最も確実。同姓や似た社名の取り違えを止める
送信を数十秒保留する設定 送信直後に気づいた分だけ取りやめられる
面識のない多数への一斉送信はBCC 宛先の一覧が他の受信者に渡るのを防ぐ
宛先の自動補完に頼らない 先頭数文字が同じ別人を選ぶ事故を減らす

試験では、誤送信に気づいた直後の行動が問われます。報告が先、対応は組織で。 自分だけで収めようとする選択肢は、内容が一見妥当に見えても誤りです。

前の問題へ次の問題へ