問題 13★★☆

広い農地に多数の土壌センサーを置き、1日に数回、数十バイトの測定値を 数km離れた事務所へ送りたい。電源は電池で、交換の手間をできるだけ減らしたい。 この用途に適した無線通信方式はどれか。

正解:イ

各選択肢の解説

  1. ア5G

    誤り。高速大容量、低遅延、多数同時接続を特徴とする移動通信方式です。 高精細な映像の伝送などには向きますが、消費電力が大きく、 少量の測定値を電池で何年も送り続ける用途には過剰です。

  2. イLPWA

    正解。通信速度を抑える代わりに消費電力を小さくし、数kmから十数kmまで 届かせる方式です。少量のデータを長い間隔で送るセンサーに向き、 電池交換なしで数年動かせる使い方ができます。

  3. ウ無線LAN

    誤り。これは建物内や構内で使う無線通信で、届く範囲はアクセスポイントから 数十m程度です。農地全体を覆うには多数の機器と、その電源の確保が必要になり、 設置と維持の手間が増えます。

  4. エBluetooth

    誤り。これは数mから十数m程度の近距離で機器どうしをつなぐ無線通信です。 消費電力は小さいものの届く距離が短く、 離れた事務所まで測定値を直接送る用途には足りません。

理解を深めるために

IoTのセンサーが求めるのは、速さではない

動画を送るわけではありません。土壌の水分や温度なら、送る値はごくわずかです。 代わりに困るのは、広い農地に何十個も置いたセンサーの電池交換と、 事務所まで電波が届くかどうかです。

LPWA(Low Power Wide Area)は、この困りごとに合わせて作られた無線通信方式です。 速度をあきらめる代わりに、省電力と広いカバー範囲を取りました。

LPWAの3つの割り切り

  • 低速 — 数kbps程度。センサーの測定値や機器の状態には十分
  • 省電力 — 通信していない間は休ませることで、電池で数年動かせる
  • 広域 — 1つの基地局で数kmから十数kmをカバーでき、設置数を減らせる

ガス・水道の検針、河川の水位監視、資材置き場の在庫把握など、 広い範囲に少量のデータ源が散らばる用途で使われます。

混同しやすいものとの違い

方式 速度 届く範囲 消費電力
LPWA 低速 数km〜十数km 非常に小さい
5G 非常に高速 基地局の範囲 大きい
無線LAN 高速 数十m 中程度
Bluetooth 低速 数m〜十数m 小さい

問題文に「少量のデータ」「電池で長期間」「広い範囲」が並んだらLPWA、 「高精細な映像」「低遅延」が並んだら5Gと見分けてください。

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