正解:イ
各選択肢の解説
ア5G
誤り。高速大容量、低遅延、多数同時接続を特徴とする移動通信方式です。 高精細な映像の伝送などには向きますが、消費電力が大きく、 少量の測定値を電池で何年も送り続ける用途には過剰です。
イLPWA
正解。通信速度を抑える代わりに消費電力を小さくし、数kmから十数kmまで 届かせる方式です。少量のデータを長い間隔で送るセンサーに向き、 電池交換なしで数年動かせる使い方ができます。
ウ無線LAN
誤り。これは建物内や構内で使う無線通信で、届く範囲はアクセスポイントから 数十m程度です。農地全体を覆うには多数の機器と、その電源の確保が必要になり、 設置と維持の手間が増えます。
エBluetooth
誤り。これは数mから十数m程度の近距離で機器どうしをつなぐ無線通信です。 消費電力は小さいものの届く距離が短く、 離れた事務所まで測定値を直接送る用途には足りません。
理解を深めるために
IoTのセンサーが求めるのは、速さではない
動画を送るわけではありません。土壌の水分や温度なら、送る値はごくわずかです。 代わりに困るのは、広い農地に何十個も置いたセンサーの電池交換と、 事務所まで電波が届くかどうかです。
LPWA(Low Power Wide Area)は、この困りごとに合わせて作られた無線通信方式です。 速度をあきらめる代わりに、省電力と広いカバー範囲を取りました。
LPWAの3つの割り切り
- 低速 — 数kbps程度。センサーの測定値や機器の状態には十分
- 省電力 — 通信していない間は休ませることで、電池で数年動かせる
- 広域 — 1つの基地局で数kmから十数kmをカバーでき、設置数を減らせる
ガス・水道の検針、河川の水位監視、資材置き場の在庫把握など、 広い範囲に少量のデータ源が散らばる用途で使われます。
混同しやすいものとの違い
| 方式 | 速度 | 届く範囲 | 消費電力 |
|---|---|---|---|
| LPWA | 低速 | 数km〜十数km | 非常に小さい |
| 5G | 非常に高速 | 基地局の範囲 | 大きい |
| 無線LAN | 高速 | 数十m | 中程度 |
| Bluetooth | 低速 | 数m〜十数m | 小さい |
問題文に「少量のデータ」「電池で長期間」「広い範囲」が並んだらLPWA、 「高精細な映像」「低遅延」が並んだら5Gと見分けてください。