正解:エ
各選択肢の解説
ア高速大容量
誤り。これは高精細な動画などの大きなデータを短時間で送れる特徴です。 「速い」という言葉から遅れの少なさと混同しがちですが、一度に運べる量の話です。 操作が届くまでの待ち時間を問う場面では、遅延の小ささが決め手です。
イ多数同時接続
誤り。これは狭い範囲にある大量のセンサーや機器を同時につなげる特徴です。 IoTの場面でよく挙がるため混同しやすいですが、機器の数の話です。 医師とロボットの1対1の操作では、つなぐ台数は問題になりません。
ウ低消費電力・長距離
誤り。これはLPWAの特徴で、少量のデータを電池で長く、遠くまで送る用途向けです。 同じIoT向けの無線として並べて語られますが、LPWAは通信速度や即時性を犠牲にしています。 遅れなく操作を伝える用途には向きません。
エ超低遅延
正解。送った信号が相手に届くまでの遅れがごく小さいという特徴です。 遠隔手術や自動運転のように、わずかな遅れが事故につながる用途で活かされます。
理解を深めるために
5Gの「3つの得意技」を場面で見分ける
5Gは「4Gより速い」だけの規格ではありません。 得意なことが3つあり、試験では場面からどれが効いているかを問われます。
- 4K・8Kの映像を送りたい → たくさん運べること
- 遠くの機械を操作したい → 遅れないこと
- 工場や街中の大量のセンサーをつなぎたい → 一度にたくさんつなげること
遠隔手術で困るのは、医師が手を動かしてからロボットが動くまでの「間」です。 量が多いかどうかでも、台数が多いかどうかでもありません。
3つの特徴の中身
総務省の資料では、5Gの目標性能として次のように整理されています。
- 高速大容量:最高伝送速度は10Gbps程度(4Gの10〜100倍)
- 超低遅延:遅延は1ミリ秒程度
- 多数同時接続:1平方kmあたり100万台程度の機器を接続
「速い」という言葉は、量(大容量)と待ち時間(低遅延)のどちらにも使われがちです。 ここを分けて考えるのが、この論点のコツです。
混同しやすいものとの違い
| 特徴 | 効いてくる場面 |
|---|---|
| 超低遅延 | 遠隔手術、自動運転、建設機械の遠隔操作 |
| 高速大容量 | 高精細な動画の配信、VR・ARの映像 |
| 多数同時接続 | スマートメーターや工場のセンサーなど大量のIoT機器 |
| 低消費電力・長距離(LPWA) | 電池で数年動く水道メーターや農地のセンサー |
「遅れが許されない操作」なら超低遅延、「大量の機器」なら多数同時接続、 「大きな映像」なら高速大容量と、場面のキーワードで切り分けます。