問題 31★★☆

情報セキュリティの脅威のうち、不正アクセスにあたる行為として、 最も適切なものはどれか。

正解:ウ

各選択肢の解説

  1. ア入力中の画面を背後からのぞき見て、他人のパスワードを知る。

    誤り。これはソーシャルエンジニアリング(のぞき見)の説明です。 不正アクセスの準備として行われることが多いので混同しますが、 この時点ではパスワードを知っただけで、システムにはまだ入っていません。

  2. イ暗号化されていない無線LANの通信を傍受して、他人のIDを読み取る。

    誤り。これは盗聴の説明です。ネットワークを使う点が共通するので紛らわしいですが、 盗聴は流れているデータを読み取るところまでの行為です。 読み取った情報を使ってシステムに入ったときに、不正アクセスになります。

  3. ウ入手した他人のIDとパスワードを使い、ネットワーク経由でシステムにログインする。

    正解。利用する権限のない者が、ネットワークを通じてシステムに入り込むのが 不正アクセスです。認証情報を手に入れる行為ではなく、 それを使って実際に入る行為を指します。

  4. エ自分に与えられた権限でシステムにログインし、顧客名簿を無断で持ち出す。

    誤り。これは内部不正の説明です。情報を不正に得る点は同じですが、 ログイン自体は正規の権限で行われています。 入る権限が無いのか、権限はあるが使い方が不正なのかで区別します。

理解を深めるために

合い鍵を作ることと、家に入ることは別

不正アクセスは、利用する権限のない者が、ネットワークを通じて コンピュータやシステムに入り込む行為です。家にたとえると、 他人の鍵を盗み見て合い鍵を作るのは準備の段階で、 その合い鍵で実際に玄関を開けて入ったときが不正アクセスにあたります。

鍵の形を知る行為と、鍵を開けて入る行為は、続けて行われることが多くても 別の脅威として整理します。

不正アクセスの入り方

入り方は大きく2つあります。

  • 他人のIDとパスワードを使って、本人としてログインする
  • プログラムの欠陥(セキュリティホール)を突いて、認証を通らずに入り込む

どちらにも共通するのは、「入ることを認められていない者が、ネットワーク越しに入る」 という点です。入ったあとに情報を盗むか、書き換えるか、何もしないかは問いません。 入った時点で不正アクセスです。

段階と権限で見分ける

脅威 行為の中身 システムに入る権限
不正アクセス 権限のない者がネットワーク経由で入り込む 無い
ソーシャルエンジニアリング のぞき見や電話で、人の隙を突いて情報を得る (入る前の段階)
盗聴 通信を流れるデータを途中で読み取る (入る前の段階)
内部不正 与えられた権限を目的外に使う 有る

試験では、認証情報を「手に入れる」行為と、それを使って「入る」行為を 分けて考えると迷いません。さらに、入った者にもともと権限があったかどうかで、 内部不正と切り分けます。

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