正解:エ
各選択肢の解説
ア桁の下まで足場を組み、点検員が近づいて目視で状態を確認する。
誤り。従来からある確実な方法ですが、足場の設置には時間と費用がかかり、 多くの場合は交通規制も必要になります。今回は足場を組まないことが条件なので、 条件に合いません。
イ橋のたもとに固定カメラを据え、撮影した映像を拡大して確認する。
誤り。固定カメラは同じ場所を長期間監視して変化を追う用途に向きます。 しかし設置点から桁の下側は死角になり、遠くから拡大してもひび割れの幅を 判断できるほどの解像度は得られません。
ウARグラスを装着した点検員が、路面を歩きながら記録を残していく。
誤り。ARグラスは視界に手順や過去の記録を重ねて表示し、両手を空けたまま 作業させる機器です。記録の手間は減りますが、点検員が到達できない桁の下という 場所の問題は解決しません。
エカメラを搭載したドローンを飛ばし、桁の下から近接して撮影する。
正解。ドローンは人が搭乗せず、遠隔操作や自動制御で飛行します。 足場のない高所や人が入りにくい場所へ短時間で到達できるのが最大の利点です。
理解を深めるために
人が行けない場所に、機械だけを行かせる
ドローンは人を乗せずに飛ぶ小型の航空機です。操縦者が地上から電波で操作するほか、 あらかじめ設定した経路を自動で飛ぶこともできます。
橋やダム、送電鉄塔、屋根といった構造物の点検では、 **「近づくこと自体が難しい」**ことが最大の壁でした。足場を組む、高所作業車を出す、 交通を止める。どれも費用と時間がかかります。カメラを積んだ機体だけを近づければ、 人を高所に上げずに同じ画像が手に入ります。
点検以外の広がり
- 農業: 上空から作物の生育状況を撮影し、農薬や肥料を散布する
- 測量: 広い敷地を短時間で撮影し、3次元のデータを作る
- 物流: 山間部や離島へ小型の荷物を運ぶ
- 災害対応: 立ち入れない被災地の状況を上空から確認する
いずれも「人が行くと危険・時間がかかる場所へ、機械が代わりに行く」 という点で共通しています。
混同しやすいものとの違い
| 機器 | 解決していること |
|---|---|
| ドローン | 人が到達しにくい場所へ行き、上空から見る |
| ARグラス | その場にいる人の視界に情報を重ね、作業を支援する |
| 固定カメラ | 決まった範囲を継続的に監視し、変化を記録する |
| ウェアラブルカメラ | 作業者の目線をそのまま記録・共有する |
試験では「高所」「広範囲」「人が立ち入れない」がドローンの手がかりです。 逆に「作業者の手を空けたい」ならウェアラブルな機器を疑ってください。