問題 40★★☆

消防の訓練で、実際に火を出さずに、煙が充満した建物内での避難誘導を 隊員に体験させたい。VRゴーグルを使うことの利点として、 最も適切なものはどれか。

正解:エ

各選択肢の解説

  1. ア訓練中の隊員の心拍数を測り続け、負荷が高くなりすぎないよう管理できる。

    誤り。これはウェアラブルコンピュータやセンサーが担う働きです。訓練と 組み合わせて使うことはありますが、映像を見せる機器であるVRゴーグルの 利点そのものではありません。測るのか、見せるのかで役割が分かれます。

  2. イ実物の訓練施設を見ながら、避難経路を示す矢印を視界に重ねて確認できる。

    誤り。これはARグラスの説明です。現実の風景に情報を重ねる方式なので 実在する施設でしか使えません。今回は火災という再現しにくい状況そのものを 作り出したいので、現実を見せる方式では目的を満たせません。

  3. ウ声で指示を出すと、訓練施設の照明や送風機が自動で動いて状況を再現できる。

    誤り。これはスマートスピーカーと機器連携の組合せで実現する仕組みです。 設備を動かす方式では実物の施設と装置が必要になり、火災の再現には 危険と費用が伴います。映像で再現するVRの利点とは別の話です。

  4. エ視界を覆って現実にはない状況を映像で再現し、安全に何度でも体験できる。

    正解。VRゴーグルは視界を完全に覆い、仮想空間の映像だけを見せます。 実際には危険で再現しにくい状況を作り出し、繰り返し訓練できる点が利点です。

理解を深めるために

現実が見えないことが、そのまま利点になる場面

VRゴーグルは視界を覆う機器です。装着すると周囲の現実が見えなくなります。 これは欠点のようですが、現実を見せたくない場面ではそのまま利点に変わります。 火災の建物内、高所の足場、事故直後の現場。どれも本番で練習させるわけにはいきません。 VRなら映像として作り出せるので、危険を伴わずに体験させられます。

訓練やシミュレーションで効く理由

  • 実際には用意できない状況(火災、災害、異常事態)を作り出せる
  • 失敗しても誰も怪我をしないので、何度でもやり直せる
  • 施設や機材を用意する場合に比べ、条件を変えた繰り返しが容易
  • 同じ状況を全員に等しく体験させられるので、訓練の内容を揃えられる

逆に、現実の対象を実際に見ながら作業する場面ではVRは使えません。 そこで使うのが現実に情報を重ねるARグラスやMRグラスです。

見せ方で機器を切り分ける

機器 利用者に何を見せるか
VRゴーグル 視界を覆い、仮想空間の映像だけを見せる
ARグラス 現実の風景を見せたまま、情報を重ねる
MRグラス 現実の空間に仮想の物体を置き、操作させる

試験では用途から問われます。「実際には再現できない状況を体験させたい」ならVR、 「現実の対象を見ながら作業させたい」ならARやMRと判断してください。

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