問題 23★★☆

店舗のレジでスマートフォンを読み取り機に数センチまで近づけるだけで支払いが 完了した。交通系ICカードを改札にかざすときにも使われている、この近距離無線 通信の規格はどれか。

正解:ア

各選択肢の解説

  1. アNFC

    正解。NFCは10センチ程度のごく近い距離でだけ通信する無線規格です。 かざした相手としか通信できないので、接続の操作を利用者にさせずに、 触れる一瞬で決済や改札の処理を終わらせることができます。

  2. イBluetooth

    誤り。これは数メートル程度の範囲で機器同士をつなぐ無線規格です。 同じ近距離の無線として混同されますが、使う前にペアリングという 相手を登録する操作が要り、イヤホンやマウスのように接続を保ったまま 使い続ける用途に向いています。

  3. ウ無線LAN(Wi-Fi)

    誤り。これはアクセスポイントを介して機器をネットワークにつなぐ規格で、 電波は数十メートル届きます。決済では電波が遠くまで届くことは利点に ならず、かざした相手だけと通信するNFCとは狙いが逆です。

  4. エ赤外線通信(IrDA)

    誤り。赤外線を使って近くの機器とデータをやり取りする方式で、かつて 携帯電話の連絡先交換などに使われました。近距離という点は似ていますが、 送受信部を向かい合わせる必要があり、現在の決済や改札には使われていません。

理解を深めるために

届かないことが、そのまま安全につながる

無線というと「遠くまで届くほど高性能」と考えがちですが、 NFC(Near Field Communication)はその逆を狙った規格です。 通信できる距離をおよそ10センチに絞ることで、 「かざした相手」以外とはそもそも通信できない状態を作っています。

レジで支払うとき、隣の人のスマートフォンや、後ろに並んでいる人のICカードが 勝手に反応しては困ります。距離を絞ってあるからこそ、 利用者が相手を選ぶ操作をしなくても、意図した1台とだけやり取りできます。

Bluetoothとの使い分け

どちらも近距離の無線ですが、前提にしている使い方が違います。

  • NFC — かざした一瞬だけ通信する。事前の登録操作が要らない
  • Bluetooth — 一度ペアリングした機器と、接続を保ったまま使い続ける

イヤホンを毎回かざすのは現実的ではなく、 決済のたびにペアリングを求められるのも現実的ではありません。 どちらが優れているかではなく、用途が分かれています。

混同しやすい無線方式の違い

規格 届く距離の目安 主な用途
NFC 約10cm 決済、交通系ICカード、機器のかざし接続
Bluetooth 約10m イヤホン、マウス、キーボード
無線LAN(Wi-Fi) 数十m 機器をネットワークに接続する
赤外線通信(IrDA) 約1m・要直視 旧来の携帯電話などのデータ交換

試験では「かざす」「触れる」という言葉が出てきたらNFC、 「ペアリング」「接続したまま使う」が出てきたらBluetoothと見分けられます。

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