正解:イ
各選択肢の解説
ア書き込む量が2倍になるため、使える容量が全体の半分に減ってしまう。
誤り。これはミラーリングで起きることです。同じ内容を二重に書くので容量は 半分になります。ストライピングは分けて書くため容量は合算でき、 減るのは容量ではなく安全性のほうです。
イ1台のディスクが故障すると、分散して保存したデータ全体が失われる。
正解。データを分割して各ディスクに散らしているため、どれか1台が欠けると 残りの断片だけではデータを元に戻せません。ディスクの台数が増えるほど、 どれかが故障する可能性も上がります。
ウ読み書きは1台ずつ順に行われるため、台数を増やしても速度は変わらない。
誤り。これは複数のディスクを単につなげて大きな1台として使う構成の話です。 ストライピングは複数台を同時に動かすことで速度を上げるので、 速さが変わらないという説明は当てはまりません。
エ誤り訂正用のデータを持つため、その計算の分だけ書き込みが遅くなる。
誤り。これはパリティを使うRAIDの構成の特徴です。1台の故障なら復元できる 代わりに書き込みで計算が要ります。ストライピングだけの構成には この復元用のデータがありません。
理解を深めるために
4人で手分けして書き写すと速い。ただし1人欠けると完成しない
ストライピングは、1つのデータを細かく分けて複数のディスクへ振り分け、 同時に読み書きする方式です。1台で順に書くところを4台で手分けするので、 理屈のうえでは台数に比例して速くなります。動画編集のように 巨大なファイルを一気に読み書きする用途で効果が出ます。
問題は、データがどのディスクにも「一部しか」ないことです。 1台が故障すると、その分だけ穴が空いた状態になり、 残りのディスクが無事でもデータは使えません。しかも台数を増やすほど、 どれか1台が壊れる可能性は上がります。速度のために台数を増やすことが、 そのまま壊れやすさを増やすことになるわけです。
RAIDの束ね方は「何を優先するか」で選ぶ
RAIDは複数のディスクを束ねて1台のように見せる技術で、 束ね方によって得られるものが変わります。
| 束ね方 | 得られるもの | 引き換えに失うもの |
|---|---|---|
| ストライピング | 読み書きの速度 | 故障への強さ(1台で全滅) |
| ミラーリング | 1台が壊れても継続できる | 使える容量が半分になる |
| パリティを使う構成 | 1台の故障なら復元できる | 書き込み時の計算の手間 |
現場では、速度が要る用途でストライピングを使いつつ、 別途バックアップを取って備えるのが基本です。試験では 「速くしたい」「止めたくない」のどちらが問われているかを読み取れば選べます。