問題 62★★☆

あるシステムは、平均すると180時間稼働するごとに1回故障し、故障すると 修理に平均20時間かかる。このシステムの稼働率はいくらか。

正解:ア

各選択肢の解説

  1. ア0.90

    正解。全体の時間200時間(180+20)のうち、動いているのは180時間です。 180 ÷ 200 = 0.90 で、稼働率は MTBF ÷(MTBF+MTTR)で求めます。

  2. イ0.89

    誤り。(180-20)÷ 180 ≒ 0.89 と計算した値です。修理時間を稼働時間から差し引いて しまう誤りで、修理の20時間は180時間の外側に加わる時間なので、 分母は180ではなく合計の200時間になります。

  3. ウ0.80

    誤り。(180-20)÷(180+20)で計算した値です。分母は正しく合計にしていますが、 分子から修理時間を引いているため、止まっている時間を二重に差し引いています。

  4. エ0.10

    誤り。20 ÷ 200 で、全体のうちシステムが止まっている時間の割合です。 MTBFとMTTRを取り違えると出る値で、稼働率とは足して1になる関係にあります。

理解を深めるために

動いている時間の割合

稼働率は「全体の時間のうち、システムが動いている時間の割合」です。 動いては壊れ、直してはまた動く、という繰り返しの1周を考えると分かりやすくなります。

  • 動いている時間:平均180時間(MTBF、平均故障間隔)
  • 止まって修理している時間:平均20時間(MTTR、平均修復時間)

1周は 180+20=200時間で、そのうち動いているのは180時間です。

稼働率 = MTBF ÷(MTBF+MTTR)
       = 180 ÷(180+20)
       = 0.90

稼働率を上げるには

式の形から、稼働率を上げる方法は2つあることが分かります。

  • MTBFを長くする:壊れにくくする(品質の高い部品、予防保守)
  • MTTRを短くする:早く直す(予備部品の常備、障害時の手順の整備)

RASISでいえば、MTBFは信頼性、MTTRは保守性の目安で、 その両方の結果として表れるのが可用性(稼働率)です。

間違えやすい計算

計算 値 何が違うか
180 ÷(180+20) 0.90 正しい稼働率
(180-20)÷ 180 0.89 修理時間を稼働時間から引いている
(180-20)÷(180+20) 0.80 止まっている時間を二重に引いている
20 ÷(180+20) 0.10 止まっている時間の割合(MTTRとMTBFの取り違え)

試験では、MTBFとMTTRがどちらも「時間」で与えられます。修理時間は稼働時間の 外に足される時間だと押さえれば、分母が合計になる理由で迷いません。

前の問題へ次の問題へ