正解:ウ
各選択肢の解説
ア0.729
誤り。3台をすべて直列とみなし、0.9×0.9×0.9と計算した値です。1台でも止まると 全体が止まる構成ならこうなりますが、Webサーバは2台のどちらかが動けばよいので、 その部分は並列として計算する必要があります。
イ0.810
誤り。Webサーバ2台をまとめて稼働率0.9の1台と同じとみなし、0.9×0.9とした値です。 台数を増やしても稼働率は変わらないという誤解から出る数字で、並列にした 効果が計算に入っていません。
ウ0.891
正解。Webサーバ部分は2台とも止まる確率0.1×0.1を1から引いて0.99です。 これにデータベースサーバの0.9を掛けて、0.99×0.9=0.891になります。
エ0.999
誤り。3台すべてを並列とみなし、1−0.1×0.1×0.1と計算した値です。 データベースサーバは1台しかなく、止まれば全体が止まるので、ここは 直列として掛け算しなければなりません。
理解を深めるために
「全部動く必要がある」か「どれか動けばよい」か
稼働率は、システムが使える状態にある時間の割合です。0.9なら、全体の時間のうち 9割は使えて1割は止まっている、という意味になります。
装置を組み合わせたときの稼働率は、つなぎ方で計算が変わります。
- 直列(全部が動かないと止まる)…稼働率どうしを掛ける。0.9×0.9=0.81
- 並列(どれか1台動けばよい)…「全部止まる確率」を1から引く。1−0.1×0.1=0.99
直列にすると台数が増えるほど下がり、並列にすると台数が増えるほど上がります。 並列にして予備を持たせることを冗長化と呼び、可用性を高める基本的な方法です。
この問題の解き方
構成を図にすると、次のようになります。
┌ Webサーバ1(0.9) ┐
入口 ──┤ ├── DBサーバ(0.9) ── 出口
└ Webサーバ2(0.9) ┘
- 並列の部分を1台分にまとめる:1−(1−0.9)×(1−0.9)=1−0.01=0.99
- まとめた部分とDBサーバを直列で掛ける:0.99×0.9=0.891
並列の部分を先にまとめ、残りを掛ける という順番で解くのが定石です。
誤答の数字はどこから来るか
| 値 | 計算 | どこを取り違えたか |
|---|---|---|
| 0.729 | 0.9×0.9×0.9 | 全部を直列とみなした |
| 0.810 | 0.9×0.9 | 並列の効果を無視した |
| 0.891 | 0.99×0.9 | 正しい組合せ |
| 0.999 | 1−0.1×0.1×0.1 | 全部を並列とみなした |
試験では、選択肢に「全部直列」「全部並列」の値が並ぶことが多くあります。 どの装置が1台しかないか(そこが止まれば全体が止まるか)を最初に確認すると、 直列と並列の取り違えを防げます。