正解:エ
各選択肢の解説
ア1台の物理的なサーバの上で複数のサーバが動いているように見せ、資源を分け合わせる。
誤り。これは仮想化です。1台を複数に見せる技術で、複数を1台にまとめる RAIDとは向きが逆になります。名前が似ていなくても働きの向きで整理できます。
イ複数のサーバに処理の要求を振り分け、1台あたりの負荷を抑えて応答を保つ。
誤り。これは負荷分散です。複数台を使う点はRAIDと同じですが、束ねる対象が 処理を行うサーバであり、データを記録する装置ではありません。
ウよく使うデータを高速な記憶装置に置いておき、低速な装置への読み書きを減らす。
誤り。これはキャッシュです。速度のための仕組みで、装置が壊れたときに データが残るかどうかには関わりません。台数を増やす技術でもありません。
エ複数のハードディスクをまとめて1台の装置のように扱い、信頼性や速度を高める。
正解。RAIDは複数台のディスクを組み合わせ、利用する側からは1台に見せます。 まとめ方を変えることで、信頼性を上げたり速度を上げたりできます。
理解を深めるために
RAIDは「多を1に見せる」
RAIDは複数のハードディスクを1つのまとまりとして扱う技術です。OSやアプリケーションから 見ると、そこにあるのは大きな1台のディスクにしか見えません。実際には裏側で、 データを分けて書いたり、同じ内容を二重に書いたりしています。
利用する側が構成を意識せずに済むのがポイントで、途中で1台を交換しても、 使っている業務システムを作り替える必要はありません。
まとめ方で目的が変わる
同じRAIDでも、束ね方によって得られるものが違います。
- ストライピング:データを分けて複数台に並行して書く。速くなるが、1台欠けると全体が使えない
- ミラーリング:同じ内容を複数台に書く。容量は半分になるが、1台壊れても動き続ける
- 両方を組み合わせ、速度と信頼性を両立させる構成もある
「RAID=安全になる」と単純に覚えると、ストライピングだけの構成で出題されたときに 間違えます。どう束ねたかまで見るのが要点です。
複数台を使う技術の整理
| 技術 | 束ねる対象 | 向き |
|---|---|---|
| RAID | 記憶装置(ディスク) | 多 → 1に見せる |
| 負荷分散 | 処理を行うサーバ | 要求を多へ振り分ける |
| 仮想化 | 1台の物理サーバ | 1 → 多に見せる |
試験では「ディスクの話かサーバの話か」「1台に見せるのか複数に見せるのか」の 2点で切り分けられます。