問題 5★★☆

営業部門の担当者が、部内で紙のまま保管している顧客の情報を点検している。 個人情報保護法の個人情報データベース等についての判断として、最も適切なものはどれか。

正解:ウ

各選択肢の解説

  1. ア紙の申込書は電子的に検索できないので、氏名の五十音順に綴じていても該当しない。

    誤り。個人情報データベース等には、コンピュータのデータベースだけでなく、紙でも 目次や索引を付けて特定の個人を探せるよう整理したものが含まれます。 「データベース」という言葉から電子データに限ると思い込みやすいので注意します。

  2. イ名刺は氏名と連絡先が載った個人情報なので、受け取った順に束ねただけでも該当する。

    誤り。名刺1枚1枚は個人情報ですが、受け取った順に束ねただけでは特定の人を検索できるよう 体系的に整理されていません。個人情報であることと、個人情報データベース等であることは別の判断です。

  3. ウ申込書を氏名の五十音順に並べ、見出しを付けてファイルに綴じていれば該当しうる。

    正解。紙でも、五十音順の並びと見出しで特定の個人の情報を容易に探し出せるよう整理していれば、 個人情報データベース等に当たりえます。電子か紙かではなく、検索できるよう整理されているかで決まります。

  4. エ市販の電話帳も氏名と電話番号を探せるので、何も書き加えずに使っていても該当する。

    誤り。市販の電話帳のように広く販売され、誰でも買える刊行物を、情報を加えずに本来の用途で使う場合は、 権利利益を害するおそれが少ないとして政令で除外されています。検索できる形でも当たらない例外です。

理解を深めるために

決め手は「探せるように整理してあるか」

個人情報データベース等は、個人情報を含む情報の集まりで、特定の個人の情報を検索できるよう 体系的に構成したものです。電子データに限りません。紙の申込書でも、氏名の五十音順に並べて 見出しを付けたファイルは、目当ての人のページをすぐに開けるので、該当しえます。 反対に、受け取った順に輪ゴムで束ねた名刺の山は、1枚ずつめくらないと目当ての人にたどり着けません。

なぜこの区別が大事なのか

個人情報データベース等を構成する個人情報が個人データです。安全管理措置、委託先の監督、 第三者提供の制限といった義務の多くは、個人データにかかります。点検では次の順に確かめます。

  • 個人情報を含む情報の集まりか
  • 電子なら検索できるよう構成されているか、紙なら目次・索引・並び順などで容易に検索できるよう整理されているか
  • 市販の電話帳や住宅地図のように、政令で除外されるものに当たらないか

名刺も、表計算ソフトに入力して整理した時点で個人情報データベース等になります。 整理の仕方が変わると扱いが変わる点が、部門の運用で見落としやすいところです。

混同しやすいものとの違い

保管のしかた 個人情報データベース等か 理由
五十音順に見出しを付けて綴じた申込書 該当しうる 紙でも検索できるよう整理されている
受け取った順に束ねた名刺 該当しない 個人情報だが体系的に整理されていない
市販の電話帳をそのまま使う 該当しない 政令による除外
名刺を表計算ソフトに入力して整理 該当する 電子的に検索できるよう構成されている

試験では「紙だから」「個人情報が載っているから」という一方の理由だけで判断させる誤答が置かれます。 検索できるよう整理されているかを軸に見分けましょう。

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