問題 21★★☆

自社が政府の政策に協力していると報じられた後、ある集団が「抗議」を掲げて攻撃を 予告し、自社Webサイトのトップページを主張の文面に書き換えた。金銭の要求はなく、 情報の持出しも確認されていない。この攻撃の動機の分類として最も適切なものはどれか。

正解:ウ

各選択肢の解説

  1. アサイバーテロリズム

    誤り。サイバーテロリズムは、電力や交通など社会の基盤となるシステムを止めたり 壊したりして、社会に恐怖や混乱をもたらそうとするものです。政治的な背景を持つ点は 似ていますが、今回は主張を掲げることが中心で、基盤の破壊は起きていません。

  2. イ金銭目的のサイバー犯罪

    誤り。金銭目的の攻撃では、身代金の要求や、盗んだ情報の売却など、 利益を得る手段が伴います。ランサムウェアが代表例です。今回は金銭の要求も 情報の持出しもなく、利益につながる行為が見当たりません。

  3. ウハクティビズム

    正解。ハクティビズムは、政治的・社会的な主張を広めることを目的にした攻撃です。 Webサイトの改ざんで主張を掲げる、サービス妨害攻撃で抗議の意思を示す、 といった、目立つことを重視した手口がとられます。

  4. エサイバーエスピオナージ

    誤り。サイバーエスピオナージは、国家などを背景に、特定の組織の機密情報を ひそかに盗み出す活動です。標的型攻撃の目的としてよく挙げられ、見つからないことを 重視します。予告して改ざんを見せる今回の攻撃とは逆の振る舞いです。

理解を深めるために

攻撃で「主張を掲げる」

街頭で横断幕を掲げてデモをする代わりに、相手のWebサイトに主張を書き込む。 ハクティビズムは、ハッキングとアクティビズム(社会運動)を組み合わせた言葉で、 政治的・社会的な主張を広めることを目的にした攻撃を指します。

動機を見分ける手掛かり

攻撃の動機は、攻撃者が「何を得ようとしているか」に現れます。問題文の手掛かりは次の3つです。

  • 「抗議」を掲げ、攻撃を予告している: 目立つこと、知られることを望んでいる
  • 金銭の要求がない: 利益が目的ではない
  • 情報の持出しがない: 機密を盗むことが目的ではない

ハクティビズムでは、Webサイトの改ざんやサービス妨害攻撃のように、外から見て分かる 手口がとられやすくなります。組織の発言や取引が報じられたことをきっかけに標的になることがあり、 報道や社会的な話題が攻撃の引き金になりうる点も押さえておきます。

混同しやすいものとの違い

分類 狙い 振る舞い
ハクティビズム 主張を広める 予告・改ざんなど目立つ手口
サイバーテロリズム 社会に恐怖や混乱をもたらす 社会の基盤となるシステムの停止・破壊
金銭目的のサイバー犯罪 利益を得る 身代金の要求、情報の売却
サイバーエスピオナージ 機密情報を盗む 見つからないよう長く潜む

政治的な背景はハクティビズムとサイバーテロリズムに共通します。見分けるのは、 主張を知らしめることが中心か、社会の基盤を壊すことが中心かです。

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