問題 21★☆☆

経営環境を表す言葉として用いられるVUCAの説明として、最も適切なものはどれか。

正解:ア

各選択肢の解説

  1. ア変動性・不確実性・複雑性・曖昧性が高く、将来の予測が難しい状態。

    正解。Volatility(変動性)、Uncertainty(不確実性)、Complexity(複雑性)、 Ambiguity(曖昧性)の頭文字です。過去の延長で将来を読めない環境を指し、 変化に素早く対応できる経営が求められる背景として使われます。

  2. イ自社の強み・弱みと、外部環境の機会・脅威を整理した状態。

    誤り。これはSWOT分析の4要素です。どちらも4つの頭文字で経営環境を扱うため 混同しやすいですが、SWOT分析は自社の状況を整理する「分析手法」で、 VUCAは環境そのものの「性質」を表す言葉です。

  3. ウ顧客・競合・自社の三者の視点から、事業環境を整理した状態。

    誤り。これは3C分析(Customer、Competitor、Company)の説明です。 事業環境を頭文字で整理する点が似ていますが、3C分析は登場人物ごとに 現状を把握する分析の枠組みで、環境の予測しにくさは表しません。

  4. エ政治・経済・社会・技術の観点から、外部環境を整理した状態。

    誤り。これはPEST分析(Politics、Economy、Society、Technology)の説明です。 外部環境を扱う点はVUCAと共通しますが、PEST分析は外部環境を4つの観点で 洗い出す手法であり、環境の不安定さを言い表す言葉ではありません。

理解を深めるために

「先が読めない時代」を4語で表したもの

天気予報が当たる日なら、前の晩に服装も持ち物も決められます。 しかし天気が1時間ごとに変わり、予報もあてにならない日は、 その場で判断し直すしかありません。経営環境がこうした状態にあることを 表す言葉がVUCAです。

4つの頭文字

頭文字 意味 例
V(Volatility) 変動性 為替や需要が短期間で大きく動く
U(Uncertainty) 不確実性 感染症や災害で先が読めない
C(Complexity) 複雑性 多くの要因が絡み合う
A(Ambiguity) 曖昧性 何が正解か分からない

VUCAの環境では、長期の計画を一度立てて守り続けるやり方が通用しにくくなります。 そのため、経営理念やビジョンといった「ぶれない軸」を持ちつつ、 戦略は状況に応じて柔軟に見直す姿勢が求められます。

混同しやすいものとの違い

用語 何を表すか
VUCA 予測が難しい環境の性質
SWOT分析 強み・弱み・機会・脅威で整理する手法
3C分析 顧客・競合・自社で整理する手法
PEST分析 政治・経済・社会・技術で外部環境を整理する手法

どれもアルファベットの頭文字で覚える言葉です。 VUCAだけは分析の手法ではなく、環境の状態を指す点で見分けます。

前の問題へ次の問題へ