問題 33★☆☆

労働基準法に定められたフレックスタイム制の説明として、最も適切なものはどれか。

正解:イ

各選択肢の解説

  1. ア業務の進め方を労働者に委ね、実際の労働時間にかかわらず定めた時間働いたとみなす。

    誤り。これは裁量労働制です。時間の使い方を労働者に委ねる点が似ていますが、 裁量労働制は実際に何時間働いたかを問わず「みなし」で計算します。 フレックスタイム制は、実際に働いた時間をそのまま数えます。

  2. イ一定期間の総労働時間を定めたうえで、日々の始業・終業の時刻を労働者が決める。

    正解。清算期間(上限3か月)の総労働時間の枠の中で、毎日何時に来て何時に 帰るかを労働者自身が決められる制度です。自由になるのは時刻の配分で、 労働時間そのものは実際の時間で管理します。

  3. ウ労使で協定を結んで届け出ることで、法定労働時間を超えて働かせられるようにする。

    誤り。これは36協定(時間外・休日労働に関する協定)です。労働時間の扱いを 変える制度という点で混同しやすいものの、36協定は働く時間の「上限」を広げる 手続きで、働く時刻を選べるようにする制度ではありません。

  4. エ期間内を平均して週40時間以内なら、会社が特定の日を8時間超の勤務にできる。

    誤り。これは変形労働時間制です。日によって労働時間が変わる点は似ていますが、 勤務のスケジュールを決めるのは会社です。時刻を決めるのが会社か労働者かで、 フレックスタイム制と区別します。

理解を深めるために

何時に来て何時に帰るかを、自分で決める

月曜は子どもの送り迎えがあるので10時に出社して19時まで、金曜は早めに切り上げて 16時に帰る。こうした働き方を認めるのがフレックスタイム制です。 毎日の始業・終業の時刻を、会社ではなく労働者が決めます。

自由になるのは「時刻」で、「時間」ではない

  • あらかじめ清算期間(上限3か月)と、その期間の総労働時間を決めておく
  • その枠の中で、日々の始業・終業時刻を労働者が選ぶ
  • 必ず勤務する時間帯(コアタイム)を設けるかどうかは任意
  • 労働時間は実際に働いた時間で数え、清算期間の合計で過不足を見る

つまり、働いた時間は実際のとおりに記録されます。ここが、実際の時間にかかわらず 一定時間働いたと「みなす」裁量労働制との一番の違いです。

混同しやすいものとの違い

制度 何が変わるか 決めるのは
フレックスタイム制 日々の始業・終業の時刻 労働者
裁量労働制 労働時間を実際の時間でなく「みなし」で計算 労使で定めたみなし時間
36協定 法定労働時間を超えて働かせてよくなる 労使協定と届出
変形労働時間制 日や週ごとの労働時間の配分 会社

「時刻を選べる」ならフレックスタイム制、「みなす」なら裁量労働制、 「法定労働時間を超える」なら36協定、と問題文のキーワードで切り分けられます。

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