問題 34★★☆

従業員のメンタルヘルス不調を未然に防ぐため、心理的な負担の程度を把握する検査 (ストレスチェック)の実施を事業者に義務付けている法律はどれか。

正解:ウ

各選択肢の解説

  1. ア労働施策総合推進法

    誤り。職場のパワーハラスメントを防ぐ措置を事業主に義務付ける法律です。 パワハラもメンタルヘルス不調の原因になるため結び付けやすいものの、 定めているのはハラスメント対策で、心の状態を測る検査の制度はありません。

  2. イ労働基準法

    誤り。労働時間・休日・賃金など、労働条件の最低基準を定める法律です。 長時間労働の規制は健康にも関わりますが、健康診断やストレスチェックのような 健康管理の具体的な仕組みは、別の法律に分けて定められています。

  3. ウ労働安全衛生法

    正解。職場での労働者の安全と健康を確保するための法律で、健康診断と並んで ストレスチェックの実施を事業者に義務付けています。検査の結果、高ストレスと 判定された人が申し出れば、医師による面接指導も行います。

  4. エ労働契約法

    誤り。労働契約の成立や解雇などのルールを定める、罰則のない民事的な法律です。 使用者が労働者の安全に配慮する義務(安全配慮義務)も定めますが、一般的な 義務にとどまり、特定の検査の実施までは定めていません。

理解を深めるために

心の健康診断を、会社の義務にした法律

毎年の健康診断で血圧や血液を調べるように、心の負担の程度も定期的に確かめようという 制度がストレスチェックです。従業員が質問票に答え、その結果から本人にストレスの 状態を気付かせ、不調になる前に手を打つことを目的としています。

労働安全衛生法が定める仕組み

労働安全衛生法は、職場の安全と労働者の健康を確保するための法律です。 健康診断や安全衛生委員会と同じ流れで、ストレスチェックもこの法律に置かれています。

  • 事業者は、1年以内ごとに1回ストレスチェックを実施する
  • 結果は本人に直接通知され、本人の同意なく会社に渡ることはない
  • 高ストレスと判定された人から申出があれば、医師による面接指導を行う

現在の義務の対象は労働者50人以上の事業場で、50人未満の事業場は努力義務です。 2025年に改正法が公布され、50人未満の事業場にも義務化されることが決まっています。

混同しやすいものとの違い

法律 主に定めていること
労働安全衛生法 健康診断、ストレスチェックなど安全と健康の確保
労働施策総合推進法 パワーハラスメント防止の措置義務
労働基準法 労働時間・賃金など労働条件の最低基準
労働契約法 労働契約の成立・変更・解雇などの民事ルール

問題文に「健康」「安全」「検査」が出てきたら労働安全衛生法、「ハラスメント」なら 労働施策総合推進法、と目的で読み分けると迷いません。

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