正解:イ
各選択肢の解説
アパレートの法則
誤り。売上の大部分は一部の売れ筋が生み出す、という経験則です。 ABC分析のように上位商品へ重点を置く考え方の根拠になりますが、 E社で起きているのは売れ筋以外の合計が効いている逆側の現象です。
イロングテール
正解。販売数を多い順に並べたグラフの、右に長く伸びる尻尾の部分を指します。 陳列棚と在庫の制約が小さいネット販売では、この尻尾の合計が 無視できない売上になります。
ウ規模の経済
誤り。生産量や取扱量が増えるほど1単位あたりの費用が下がる効果です。 量が増える話という点で結び付けたくなりますが、こちらは費用の側の説明で、 売上がどの商品から生まれているかを表す言葉ではありません。
エクロスセル
誤り。ある商品を買う客に関連商品を併せて勧め、1回の購入額を増やす手法です。 「この本を買った人はこちらも」の表示が代表例で、扱う商品の幅ではなく 売り方の工夫を指します。E社は勧め方を変えたわけではありません。
理解を深めるために
売れ筋の右に伸びる、長い尻尾
商品を売れた数の多い順に左から並べ、棒グラフにしてみます。 左端に数点の売れ筋が高くそびえ、右へ行くほど低くなり、 ほとんど売れない商品が延々と続きます。この右側の低く長い部分が「尻尾」です。 1点ずつは小さくても、本数が膨大なので、足し合わせると大きな金額になります。
実店舗では成り立たない
- 棚の幅が決まっているため、回転の悪い商品を置き続けられない
- 在庫の保管費用と売れ残りのリスクが、店舗ごとにかかる
- 客が探せる範囲が、その店に並んでいるものに限られる
ネット販売では、掲載を1点増やす費用がほぼかからず、 在庫も倉庫に集約できます。検索機能があるので、客は膨大な品ぞろえの中から 目的の1点にたどり着けます。この三つがそろって初めて尻尾が売上になります。
混同しやすい言葉との違い
| 言葉 | 何を表すか |
|---|---|
| ロングテール | 売れ筋以外の多数の商品の売上合計が大きい |
| パレートの法則 | 売上の大部分を上位の一部が占める |
| 規模の経済 | 量が増えるほど1単位あたりの費用が下がる |
| クロスセル | 関連商品を併せて勧め、購入額を増やす |
パレートの法則と正反対に見えますが、上位が大きいこと自体は変わりません。 ネットでは「残りの部分も捨てられない」と見方が加わった、と捉えると整理できます。